2018年4月に「働くママ注目!東京都がベビーシッター費用の補助をはじめます」というコラムで、東京都が2018年度に始めるベビーシッター補助の概要についてお伝えしました。その後は8月に東京都が制度についてベビーシッター事業者に説明会をおこない、内容が具体的になってきました。制度のすべてが決まってはいないのですが、2018年8月時点で決まっている内容についてお伝えします。
1.開始時期と自己負担額が当初の発表から変更
当初の開始時期が2018年秋ごろ、補助月額の上限が28万円となっていましたが、開始時期の予定は2018年12月以降、補助月額の上限が30万5600円(本人負担上限4万円)となりました。今後のベビーシッター事業者の参加の状況や利用者の予測状況によっては、時期や補助上限額がさらに変わる可能性もあるので、利用を検討している人は、東京都や市区町村のホームページや広報等を確認するようにしましょう。
2.利用条件と事業の仕組み
「ベビーシッター利用支援事業」は誰でも利用できるわけではなく、“保育認定を受けたにもかかわらず、保育園・保育所などを利用できず、養育する乳幼児が待機児童となっている保護者の子”または“0歳児で保育所などへの入所申込みをせず、育児休業を1年間取得した後復職する保護者の子が”保育園・保育所などへ入所するまでの間に認可外のベビーシッターを利用する場合が対象となります。また、利用条件は以下のとおりです。
①対象児童…0歳~2歳
②利用上限…1日上限8時間、月上限160時間(上限を超えた分は全額自己負担)
③公費負担…月上限305,600円
④利用者負担…1時間250円、月上限40,000円
なお、8月から東京都ではこの事業に取り組むベビーシッター業者を募集しています。
3.手続きや制度の問い合わせは市区町村の窓口になる予定
制度の中心は東京都がおこなっていますが、手続きや制度の問い合わせなどは東京都庁の窓口ではなく、東京都内の市区町村が受け持つ予定となっています。この制度を実施するベビーシッター業者は東京都が認定しますが、この制度を利用できる所得の上限や対象者の範囲などはお住いの市区町村ごとに設定することになっています。
条件が市区町村ごとに異なる可能性もありますが、2018年8月時点では独自に制度がある市区町村以外では、まだ明らかになっていませんので、利用を検討している人は、11月以降に市区町村のホームページや広報等で確認するようにしましょう。市区町村ごとに利用条件等が発表された場合はまたコラムでもお伝えします。
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等、多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。