妊娠中は、体にさまざまな変化が起こります。骨盤底筋群の筋力低下により起こる腹圧性尿失禁、いわゆる“尿漏れ”もその一つです。今回は私が妊娠中に経験した、尿漏れにまつわるできごとをお話しします。
油断できない尿漏れ!対策は?
私は妊娠6カ月ごろから、尿漏れに悩まされていました。くしゃみや咳をした瞬間や、時には何もしていなくても漏れてしまうことがあり、「尿意がなくてもおしっこって出るのか!?」と衝撃を受けたほどです。
一度、まるでお漏らししてしまったかのような量が出たことがあり、その後は頻繁にトイレに行く、吸水シートをつけるなどして対策していました。
先輩の家で尿漏れのピンチ!
尿漏れで悩んでいるころ、同じ職場だった先輩のAさんのお宅へ遊びに行くことになりました。一児の子を持つ先輩ママで、私の妊娠を喜んでくれたAさんに会えるのを楽しみに、久々の遠出をしたのです。
尿漏れに細心の注意を払って外出したものの、Aさん宅に着いた瞬間、ジワッ……ときてしまいました。「まずい! 先輩の家で粗相をするわけにはいかない!」 と、着いて早々「すみません! お手洗い借りていいですか?」とトイレに駆け込むことに……。
心配する先輩にも正直には言えず……
何とかことなきを得てトイレから戻った私に、Aさんが心配そうに「もしかしてまだつわり続いてる?」と一言。血相を変えてトイレに向かった私を見て、つわりで吐きそうだったのかと心配してくれたようです。
なんと言えばいいのかと言い澱んでいたら、「私は妊娠後期までつわりあったからさー。つらいよね、わかるわかる」と全力で共感してくれる先輩ママAさんに「すみません、つわりじゃなくて尿漏れで……」とは恥ずかしくて言えず、曖昧な反応でごまかしました。
私にとっては、なんとなく人に言いにくかった尿漏れ。その後もいろいろと対策を試みた結果、骨盤ベルトを着けはじめてからは尿漏れトラブルが少なくなりました。あんなに悩んでいたけれど、今となれば笑い話です!
著者:長野江美
一児の母。webデザインの仕事を経て、現在は育児に専念しつつ妊娠・出産・子育てに関する記事を執筆している。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。