安静&食事管理中なのに血圧が上がりだしたのはなぜ?【助産師に相談】

2018/10/26 22:00
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ベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は、妊娠高血圧症候群と診断されたママからのご相談です。

入院中の妊婦さん

 

「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は、妊娠高血圧症候群で入院中のママからのご相談です。

 

Q. 妊娠高血圧症候群について

現在、妊娠33週で妊娠高血圧症候群のため、妊娠29週から管理入院をしています。これまで降圧剤を服用する数値まではいかずにきたのですが、入院して食事も病院食のみで、ずっと安静にしているにも関わらず、最近になって血圧の数値が上がりつつあります。


妊娠高血圧症候群は、常位胎盤早期剥離や赤ちゃんの発育不全等の原因になる可能性があるため、とても不安です。


何とか正期産まで赤ちゃんにおなかの中で育ってもらいたいという思いでいます。このままいくと、降圧剤を服用するレベルの数値にまで上がりそうで怖いです。なぜ、安静にして食事のコントロールもしているのに、血圧が上がりだしたのでしょうか?

 

宮川めぐみ助産師からの回答

ひと月ほど、入院をされているのですね。おうちとは違う環境で、血圧のことや赤ちゃんのことが気になりながらの生活だと思います。よく頑張っておられますね。赤ちゃんにもわかってくれていると思いますよ。

 

安静に過ごされてお食事も病院食だけにされているのに、血圧が少しずつ上がってきているのですね。この妊娠高血圧症のはっきりとした原因はわかっていません。血圧が上がってきたのも、週数が大きくなってきて、質問者さんのお体にさらに少しずつ妊娠を継続していくことが負担になってきている部分があるのかなと思います。

 

おそらく定期的な血圧測定やおなかにモニターをつけるなどして、赤ちゃんの元気さも毎日確認をしているかと思います。入院をされて、こまめに様子をチェックさせてもらえていることで、より安全に妊娠を少しでも長く継続できるようにしていると思います。降圧剤もじょうずに利用していくことで、母体や赤ちゃんへの負担も減らせられたりします。降圧剤を使っていても、コントロールが不良になるようだったり、これ以上は母体の負担を大きくするばかりと先生たちが判断をされたら、お産にしていくこともあるかと思います。また担当の先生にも、お話を聞いてみてくださいね。

 


※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー〈 https://baby-calendar.jp/talk/category/tree/10/0

 

※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください


妊娠高血圧症候群の症状や注意点

妊娠後期に高血圧、タンパク尿、むくみの3つ、またはいずれかの症状が現れることを以前は「妊娠中毒症」といいました。しかし、日本産科婦人科学会の新しい定義(2005年から)では「妊娠中毒症」という名称は使われておらず、またむくみも定義から外されています。


現在は「妊娠高血圧症候群」と呼ばれ、定義は「妊娠20週以降、分娩後12週までの間に高血圧が反復して見られる場合、またはこのような高血圧にタンパク尿や母体の臓器障害、子宮胎盤機能不全を伴う場合のいずれかで、かつ、これらの症状が単なる妊娠の偶発合併症によらないもの」とされ、さらに「高血圧が妊娠前あるいは妊娠20週までに存在し、加重型妊娠高血圧腎症を発症していない場合を高血圧合併妊娠として妊娠高血圧症候群に加える」といわれています。

 

妊娠高血圧症候群になると血管が収縮して血液循環が悪くなり、赤ちゃんの発育に悪影響を与えたり、早産や未熟児産、死産が起こる可能性が高くなります。重症になると母体が子癇(けいれん発作)を起こすこともあり、母子ともに大変危険です。妊娠高血圧症候群の症状が現れたら症状が進行しないよう注意してください。

 

高血圧

最高血圧が140ミリHg、最低血圧が90ミリHg以上あると高血圧です。赤ちゃんに十分な酸素や栄養が届かなくなるなど、妊娠高血圧症候群の中でも最も危険な状態を招きます。

 

タンパク尿

妊娠高血圧症候群が進むとタンパク尿が出るようになります。腎臓の機能が低下して尿の中にタンパクが漏れ出すのが原因です。体からたんぱく質が失われることになり、赤ちゃんの発育に影響するほか産後に肝・腎機能障害を起こすこともあります。

 

妊娠高血圧症候群の予防

日常生活でできる妊娠高血圧症候群の予防、治療方法にはいくつかのポイントがあります。

 

まず、高血圧の要因となる塩分の摂取量を調理法を工夫するなどして1日7g以下に抑えましょう。赤ちゃんの発育に欠かせないたんぱく質を多めにとることも大切です。タンパク尿が出ている場合などは特に気をつけてください。卵、牛乳、乳製品、大豆、大豆製品、脂肪分の少ない肉などを積極的にメニューに取り入れましょう。肥満は高血圧につながりますから体重が増え過ぎないよう低カロリーの食事を心掛けましょう。1日の摂取カロリーは1,800キロカロリー以下が目安です。たんぱく質をしっかり摂る分、間食をやめる、脂っこい料理は控えるといった工夫をしてください。

 

食事の内容に気をつけるとともに心身の休養も大切です。ストレスは血圧を上昇させ、安静にしていると血圧も下がり赤ちゃんの発育に良い影響を与えます。

 

こんな人は特に気をつけましょう

次にあてはまる人は妊娠高血圧症候群にかかりやすいタイプです。日頃から十分に注意しましょう。

 

・高血圧、糖尿病、腎臓病の持病、病歴がある、家族にこれらの病気がある人

・35歳以上の高年出産、15歳以下の若年出産の人

・初産の人や前回の妊娠で妊娠高血圧症候群になった人

・太りすぎの人

・睡眠不足やストレスがたまっている人

 

おいしい減塩料理のコツ

妊娠高血圧症候群を防ぐためには塩分を控えることが大切です。でも、塩分を少なくするだけでは味が薄く物足りない料理になってしまいます。そこで、こんな工夫をしてみましょう。

 

・レモンや酢などの酸味をきかせる

・しょうが、にんにく、しそ、ハーブなどの香味野菜を活用する

・塩は1種類のおかずにポイントを絞って使う

・天然食品からだしをとる

・調味料は小皿に取り、つけて食べる

 


※参考:基礎知識(妊娠中)「妊娠高血圧症候群(旧妊娠中毒症)について」〈 /knowledge/pregnancy/94/?utm_campaign=smilenews&utm_source=news&utm_medium=body 〉【監修:三鷹レディースクリニック院長 天神尚子先生】

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