総合病院までバスで通院
妊娠中期でつわりがひどかったのですが、家の目の前にあるバス停が総合病院までの直通だったので通院はそこまでつらくありませんでした。
その日はバスに乗ると少し混んでいる様子ではありましたが空席もあり、あえて座らずに立って乗っている方もちらほら。
私は、優先席が空いていたのでそこに座り、「今日も子どもたちは無事に育っているといいな」とおなかを触りながら外の景色を見ていました。
突然、見知らぬ男性に怒られた
すると、あとから乗ってきた70代くらいの男性が私に向かって「なんで、あんた若いのに座ってんだ。立って席を空けなさい」と言ってきたのです。私は突然のことに驚いてしまい、何も言い返せませんでした。
マタニティマークを鞄につけていたのですがどうやら男性の目には入らず、私がダボッとしたワンピースを着ていたため妊婦には見えなかったようです。
私が席を立とうとすると…
他にも席は空いているし、ここに座りたそうな方もいないのにな……と思いながら席を立とうとしたとき、近くにいた60代くらいの女性が「あなた、妊婦さんでしょ。立たなくてもいいのよ」と助け舟を出してくれたのです。
私は女性に「ありがとうございます」と言い、再び席に座り男性のほうをちらり……。男性はそのとき初めて私が妊婦だと知ったようですが、何も言わずに次の停留所で降りていきました。
妊婦であることに気づかれていなかったとはいえ、公共の場で知らない人に声を荒らげて怒られたのは初めてだったので、とてもびっくりしました。女性が助けてくれたことには感謝しかありません。この一件以降、マタニティマークがちゃんと見えるように鞄を持ち、混んでいる時間帯を避けてバスに乗るようにしました。
著者:野中 まゆ/30代女性。2022年生まれの男女双子の母。13年保育士として勤務。出産を機に退職し、現在は保育士経験や自身の子育て体験をもとに、在宅で執筆業務をおこなっている。
イラスト:ななぎ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年12月)