赤ちゃんが熱を出したら?冷やすタイミングや受診の目安など対処法を解説

2018/12/16 19:00
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この記事では赤ちゃんの発熱について、医師監修のもと解説します。赤ちゃんは大人に比べて体温調節が未熟なため、赤ちゃんのいる部屋の中は適正な室温に調節する必要があります。また、首の周りや背中など衣類が密着しやすいところに汗をかいていないかこまめに確認することも大切です。
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赤ちゃん発熱のイメージ

 

赤ちゃんが発熱したら慌てて病院に行くという方もいるのではないでしょうか。赤ちゃんの病気で発見が遅れて、治療が長引いたり、何か障害が残ったりしたらどうしようと不安になる人もいるかもしれません。今回は、赤ちゃんの発熱の原因や対処法についてご紹介します。

 

赤ちゃんの平熱はどのくらい?

1歳までの赤ちゃんの平熱は、約36.4℃~36.8℃(日中)です。赤ちゃんは、大人と比べて体が小さい割に体表面積が大きいため、熱が逃げやすいという特徴があります。また、外気による体温の変化を抑える皮下脂肪も少ないこともあり、環境によって体温が変化しやすい体とも言えます。

 

赤ちゃんは寒さにだけ注意をすればよいという訳ではありません。赤ちゃんは体重に対して食事の摂取量が大人よりも多く、同時に運動量も多いため、体が熱を持ちやすいという性質もあります。

 

このような理由により、赤ちゃんは大人に比べて体温調節が未熟なため、赤ちゃんのいる部屋の中は適正な室温に調節する必要があります。また、首の周りや背中など衣類が密着しやすいところに汗をかいていないかこまめに確認することも大切です。

 

母親の免疫力と赤ちゃんの発熱の関係

生後3カ月未満の赤ちゃんは、母親のおなかにいたころにもらった免疫があるため、風邪をひきにくいといわれています。そのため、生後3カ月未満で38℃以上の発熱がある場合には、なかには重大な病気を発症している可能性があります。このような場合は、機嫌がよくても受診しましょう。

 

赤ちゃんが発熱した場合の原因

生後半年以内に起きた発熱は、突発性発疹症や気管支炎、尿路感染症、RSウイルス感染症など、さまざまな原因が考えられます。

 

・突発性発疹症
唾液を介して母親から子どもに、ヒトヘルペスウイルス6型・7型が感染することが原因とされています。突然の高熱が数日続き、解熱後におなかや背中に発疹が出るといった症状があります。特別な治療法はないので、脱水を防ぐためにこまめに水分補給をさせて様子を見ます。

 

・気管支肺炎
下気道へと感染症による炎症が拡がった状態です。呼吸困難を起こすことがあるため注意しなければなりません。発熱の他に、咳や痰などがみられます。

 

・尿路感染症
尿路とは、尿道、膀胱、尿管、腎臓といった尿の通り道のことを指します。この尿路のいずれかで感染による炎症が起きた状態を尿路感染症といいます。発熱の他、不機嫌や元気がない、排尿時の痛みなどがあります。排尿のタイミングで激しく泣いた場合、排尿時痛の可能性があります。

 

・RSウイルス感染症
乳児が感染すると重症化することもあるのがRSウイルス感染症の特徴です。咳や鼻汁などの呼吸器症状が現れます。1歳までに半数以上、2歳までにほぼ全ての子どもがRSウイルスに感染するといわれています。

 

・髄膜炎
ウイルスや細菌が脳や脊髄を包む髄膜まで侵入して発症します。細菌性髄膜炎の場合、重度の後遺症が残る可能性があり、生命に危険が及ぶこともあるため、早急に対処しなければなりません。髄膜炎を疑う症状には、発熱の他に不機嫌やけいれん、嘔吐、元気がないなどがあります。

 

赤ちゃんが発熱したときの対処法(体温を測るタイミング・冷やすタイミングと冷やし方)

急を要することもあるので、熱があるように感じたときは体温を測りましょう。食後すぐは体温が上がるので、できれば食前か食間に測ることをおすすめします。ただし、平熱を知っておかなければ、発熱しているかどうか判断がつかない場合があります。平熱は、起床時と午前、午後、夜の合計4回測り、時間帯毎にメモに控えておきましょう。赤ちゃんの体温は1日のうちに約1℃の変動があると言われています。

 

発熱した場合には、頭を冷やしてあげると赤ちゃんは気持ちが落ち着きます。熱を下げる効果はそれほどありませんが、冷やすことで気持ちよく休めるようになり、結果的に症状の改善に繋がりやすくなることになります。

 

水につけて軽く絞ったタオルをビニール袋に入れて冷凍庫で冷やし、ある程度冷えたら乾いたタオルの上にビニールごと乗せて、それを赤ちゃんの頭に乗せてあげるのもおすすめです。ただし、眠り込んだ赤ちゃんに水枕などを長時間使用するのは控えましょう。体温調節の未熟な赤ちゃんを冷やしすぎてしまうことがあります。

 

赤ちゃんが発熱した時の病院へ行く判断基準

発熱だけではなく、他に症状があるかどうかを含めて判断しましょう。

 

生後3カ月未満で38℃以上の発熱がある場合は、他の症状の有無に関係なく夜間・休日にかかわらず必ず受診してください。


生後4カ月以降で、発熱以外に症状が現れておらず、哺乳力にも問題がない場合は診療時間内の受診でよいでしょう。


生後6カ月を過ぎると、ママからもらった抗体の免疫力が下がってくるので、感染症にかかりやすくなります。発熱のみで活気があれば様子を見て、自宅で安静にして過ごさせて外出は控えましょう。3日を経過しても熱が下がらない場合は無条件で受診してください。

 

冬は部屋が乾燥しすぎないように加湿器などを利用して、十分な水分補給を心がけるのが大切です。また、次のような症状が現れている場合には、月齢に関係なく早めにクリニックや病院を受診してください。

 

・顔色が悪い
・苦しそう、呼吸困難
・ぐったりとしている、意識の混濁
・嘔吐
・ひきつけ
・頭痛、腹痛(痛みの判断が難しいですが、不機嫌で泣き止まないなどの状態が続きます)

 

まとめ

赤ちゃんは免疫が大人と比べて低いため、風邪をはじめとした感染症にかかりやすいです。まずは体温の変動に注意し、体温調節が未熟な赤ちゃんのために環境調整をしましょう。また、発熱の他に嘔吐や頭痛、不機嫌、ひきつけなどの症状が現れている場合や、生後3カ月以内の子どもの38℃以上の発熱は、重篤な病気が隠れている可能性があります。その場合には、すぐに受診できるよう準備を整えておきましょう。

 

監修者

医師 杉田 えり 先生

小児科 | 新大塚こどもクリニック院長


東京女子医科大学小児科入局後、葛飾赤十字産院、東京女子医科大学母子総合医療センターNICU勤務を経て、現在、「新大塚こどもクリニック」院長。小児科専門医・指導医、周産期専門医(新生児)。

 

■主な経歴

東京女子医科大学 卒
東京女子医科大学病院 小児科  母子総合医療センター(NICU)
葛飾赤十字産院
山王病院

 

■専門領域

小児科専門医
周産期専門医(新生児)
小児科学会認定小児科指導医

 

■メディア履歴

豊島区の新大塚こどもクリニック - メディカリスト 小児科専門医のインタビュー

 

■HP:新大塚こどもクリニック


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