「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【管理栄養士に相談】。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回はスプーンでの離乳食の食べさせ方に関する質問です。
Q. 舌の上にスプーンをのせられません
もうすぐ生後7カ月になる息子の離乳食について相談です。
離乳食を始めて1カ月半ですが、未だに舌を引っ込めてしまうので、スプーンを舌の上にのせることができず、ペチャペチャとすすり食べをしている状況です。これは口腔発達が遅れているということでしょうか? そうであれば離乳食は中断した方が良いのですか?
試しに10倍粥をすりつぶさないで食べさせたら吐き出されました。また、1週間前に2回食にしたら食べなくなりました。口腔機能も追い付いていない、食べる意欲もないのに母乳も育児用ミルクも月齢規定量の半分しか飲まないので体重は本当に横ばいで八方塞がりです。
久野多恵管理栄養士からの回答
離乳食の食べさせ方についてですが、スプーンは舌の上に乗せるのではなく、下唇につけて自然と上唇が閉じるのを待ちます。スプーンを奥まで入れてしまうとじょうずにごっくんすることが難しいので、下唇の上もしくは、舌の先端部にスプーンを置くというイメージになります。
スプーンでの与え方のポイントは、
●乳児用のスプーンを使う(ボールが浅い、持ち手が長い)
●養育者はスプーンに少量の食事を乗せ、水平に持って、正面から入れる
●唇を超えてすぐのところまたは、舌の先端で止める。舌の前方1/3から奥に入れない
●子どもが唇を閉じたら水平に引き抜く
などです。
質問者さんのお子様は、ぺちゃぺちゃとすすり食べをしているということでしたので、自分からうまく食材を取り込めているように感じます。口を閉じて食べ物を取り込み、それをごっくんできている様子があれば、口腔発達は問題ないと思いますので、中断しなくてもよろしいかと思います。ただ、お母様のご負担が大きいようであれば少し中断していただいても大丈夫な時期ですよ。
授乳が頻回になってしまい、お母様も大変かと思いますが、飲めるだけ飲ませてあげて、その他に離乳食に少しでも育児用ミルクを使ったものを取り入れていただくとよいですね。これから寝返りやハイハイやずりばいなどだんだんと動くことが多くなる時期になっていきます。おなかが空いたら飲む量や食べる量も増えてくることがよくありますので、無理せずゆっくりと進めていきましょうね。
※参考:ベビーカレンダー「管理栄養士に相談」コーナー
赤ちゃんの口の発達を促すスプーンの使い方って知ってる?
顔の正面からスプーンを持っていく
離乳食期の赤ちゃんにスプーンなどで離乳食を与えるときの基本です。
たとえば、いつもママが赤ちゃんの左側からスプーンを持っていくと、赤ちゃんは左に偏った口の開け方をするようになってしまうといいます。それが将来の歯並びなどにも影響することもあるそうです。赤ちゃんにスプーンで離乳食を与えるときは正面からにしましょう。
離乳食各期のスプーンの使い方のポイント
5~6カ月ごろ(離乳食初期)
5~6カ月ごろ(離乳食初期)の赤ちゃんの場合、さまざまなことが初めての体験ですね。離乳食のこともわからない。スプーンも知らない。スプーンが口に近付いたら口を開けるといったことも練習して知っていくことです。
最初は2つのことをしてみてください。
・下唇をツンツンして赤ちゃんが口を開けるのを待つ
・赤ちゃんがパクッと食べたら自然にスプーンを引き出す
スプーンは口の奥に入れる必要はありません。下唇のあたりにスプーンを置いて、そのまま舌の上に離乳食を置いてあげましょう。
9~11カ月ごろ(離乳食後期)
9~11カ月ごろ(離乳食後期)の赤ちゃんは、自ら手づかみで食べたがる時期です。スプーンはママが補助するときに使い、赤ちゃんの意思を尊重しながら進めていきましょう。形のある離乳食をどんどん食べられるようになり、口もどんどん発達していきます。量や大きさは赤ちゃんの発達に合わせましょう。
1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)の赤ちゃんは?
1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)の赤ちゃんは、自ら手づかみ食べやスプーンを使って食べたがる時期です。その際のスプーンの使い方ですが、まだ大人のように持つことができません。スプーンの柄を上から握る形で持ちますが、最初はそれでOKです。自分で離乳食をすくって口に持っていき、スプーンを口から引き出す。この一連の流れも、すぐにはできません。徐々にできるようになりますよ。
※参考: ニュース(食・レシピ)「赤ちゃんの口の発達を促すスプーンの使い方って知ってる?」【著者:離乳食インストラクター協会代表理事・保育士 中田馨】
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