私は妊娠30週のときに、妊婦健診で逆子を指摘されました。どうにか逆子を治したいと、逆子体操などを自宅で毎日実践していましたが、治りませんでした。そこで、妊娠36週のときに鍼灸治療を受けてみたら逆子が治ったのです! そのときの体験談をお話ししたいと思います。
初めての鍼灸治療
体操などをおこなっても逆子が治らず、聞いたことがあった鍼灸治療はどうかと考えました。かかりつけの産科の先生に聞くと「受けてもいいですよ」と言われたので試してみることに。
私はそのとき妊娠36週で、生まれて初めての鍼灸院受診でした。30代前半の女性の先生で、鍼が少し怖いと言った私に、丁寧に説明してくれて安心できました。見せてもらった鍼は、髪の毛よりも細くて柔らかく、しなるくらいでした。
お灸も、直接肌に燃えている部分が触れないので火傷などはしません。想像していたほど怖くない⋯…! と感じました。それでも初めて受診に行く前はドキドキでした。
初めての治療は気持ちがよかった
赤ちゃんの位置を診察してもらったあと、実際に鍼やお灸を受けました。横向きになっていると先生は背中やお尻、足のツボに治療を手早くおこなっていきます。鍼も時々ツンと刺された感覚はあるもののほとんど痛みは感じず、お灸もじんわり温かい気持ちのいい治療で、怖さはまったく感じませんでした。
治療中はおなかの中で赤ちゃんがよく動いているのを実感できました。30分くらいで治療は終わり、なんと逆子の赤ちゃんが横向きに90度移動していたのです。
私の場合、鍼灸治療2回目で逆子が治った
1回目の治療から2日後、2回目の治療を受けました。初めての治療後、リラックスしたのか体もラクになったので2回目の治療を楽しみにしていました。
同じような流れで、背中やお尻・足に鍼とお灸をしてもらい、とても気持ちがよかったです。治療後、先生に赤ちゃんの位置を確認してもらったら「逆子が直っていると思いますよ」と言われ、2回で効果があるなんて!と、びっくりしました。
そして、3日後の妊婦健診のエコーで、赤ちゃんの頭が下になっているのが確認でき、その後、希望していた自然分娩で無事に出産できたのです。
初めての鍼灸治療でしたので、受ける前は怖いと思っていました。しかし実際は鍼もお灸も気持ちのいいものでした。行く前は半信半疑に思うところもありましたし、初めてで緊張もしていましたが、思い切って鍼灸治療を受けてみて私はよかったです。治療を受けたら必ずしも逆子が治るとは言い切れませんが、私の場合は効果があり無事出産に臨むことができ、ホッとしました。
著者:山下 ひいこ
一児の母。看護師・鍼灸師の資格を持ち、逆子治療やマタニティケアなどを行っている。自身の経験を生かし、不妊や妊娠・育児に関する体験談を中心に執筆活動を行う。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。