ゲームセンターで遊ぶ子どもたち
いつものように双子が真っ先に向かったのは、「バスの乗り物」。1回200円で、モニターに映る道路を見ながらゲーム感覚で運転手ごっこができるアトラクションです。息子は運転席に座ってハンドルを握り、娘は後部座席で「次、止まります!」とアナウンスボタンを押して楽しんでいました。
突然、知らない女の子が…
そこへ、突然現れた4歳くらいの女の子が、無言でスッとバスの乗り物に乗り込んできました。私は「ごめんね、今乗ってるから次にお願いね」とやさしく声をかけましたが、女の子は完全に無視。それどころか、運転席に座っていた息子を押して、自分が無理やり割り込もうとしてきたのです。息子は驚きつつも、押されて仕方なく席を立ってしまいました。
目を丸くしながらも、抵抗できずに立ち上がってしまった息子の姿に、私は内心モヤモヤ……。「さすがにこれはダメ」と思い、「今はうちの子たちが遊んでるからね。お姉ちゃんはお父さんかお母さんに連れてきてもらって、次に乗ってね」とその女の子にしっかり伝え、息子を元の席に戻しました。
女の子の親が登場、しかし…
すると少し離れたところから、その子の母親らしき女性が現れ、「あ〜すみませ〜ん」と軽いトーンで私たちに声をかけてきました。私は「今、うちの子たちが乗っているので……」と説明をしたのですが、その母親の反応は驚くべきものでした。
「この子、順番とか待つのが苦手で〜。でも、こういうのって、みんなで一緒に乗ったほうが楽しくないですか?」と、息子を運転席から押しのけたことは棚に上げたような言い方に驚きました。まるでこちらが柔軟ではないかのように聞こえて、思わずムッっとしてしまいました。
私は「ちょっといいですか? たしかにそういう考えもあるのはわかります。でも、うちの息子もそちらの娘さんも運転席を希望しているので、“みんなで楽しく”は無理があると思います。2人とも運転ゲームがしたいんですよね。もし乗せたいのであれば、順番を守って、お金を払って、うちの子が終わってから乗せてあげてください」と、女性にきっぱりと伝えました。女性は納得がいっていない様子で、こちらを少し睨んではいましたが、女の子を連れてその場を離れました。
子ども同士の小さな出来事に見えますが、実際には大人の姿勢が問われる場面だったと思います。「順番を守る」「他人のものを勝手に使わない」といった基本的なルールを、子どもにどう教えるかは親の責任だと、改めて実感させられた出来事でした。わが子にはしっかり教えていこうと思います。
著者:野中 まゆ/30代女性/2022年生まれの男女双子の母。13年保育士として勤務。出産を機に退職し、現在は保育士経験や自身の子育て体験をもとに、在宅で執筆業務をおこなっている。
イラスト:はたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)
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