お母さんがプールに入らない。子どもにとっては予想外?
夏の暑い日、友人と子連れでプールに出かけました。私たち親は、水着姿でプールで遊ぶ子どもたちを見守り、足だけ水につけて過ごしていました。ふと、友人に「今日プール入る?」と尋ねると、「今生理だから入れないんだよね」という返事が。
そんなときです。友人の子どもが駆け寄ってきて、「お母さん! プール一緒に入ろうよ!」と元気いっぱいに誘いました。その誘いに、困ったような表情で、「うーん、お母さん今日入れないんだよね」と友人。「なんで?」「せっかくきたのに!」「水着も着てるのに」と子どもから言われても、「ごめんね。でも入れないんだ」と声をかけていました。
結局、子どもは不満そうな表情をしながらも、プールに戻っていきました。
言えない理由と伝える勇気
この様子を横で見ていた私は、友人に「生理だって言えば?」と言うと……友人は「恥ずかしくない?」と躊躇している様子。私には息子と娘がいますが、生理については2人が幼稚園生のころから伝えていて、小学生になった今もそれなりに理解があります。
「性教育」というと大げさに聞こえますが、「話せば理解できる年齢だし、伝えてみてもいいのでは?」と私は思いました。友人は、子どもに性教育をしたい気持ちはあるものの、なかなかその一歩が踏み出せずにいると言います。
プールサイドで真面目な話
そして私たちの話題は「母親の生理をどう伝えるか?」に。私は、子どもたちに生理を説明したきっかけや、そのときの反応について、友人に話しました。「根掘り葉掘り聞いてこない?」「子どもってそれで納得する?」「でも家族の中で生理を教えられるのって私だけか」と、友人は私の話を熱心に聞いてくれました。
わが家の場合、子どもの疑問に正直に答え、適切な言葉で説明すると、子どもたちは理解してくれました。そして、早い段階から生理について話すことで、恥ずかしさや誤解を防ぐことができると、私は感じています。
友人にとって思わぬ学びのきっかけとなったようでした。後日友人から聞くと、帰りの車の中で、友人はさっそく、今日プールに入れなかった理由と共に、子どもに生理について伝えたそう。お子さんは「ふーん」という反応だったようで、「お母さんとプールに入れなかった」というショックがずっと表れていたようでしたが、友人は「今日はいいきっかけになった!」と満足げに言ってくれました。
著者:新谷けご/40代女性・2013年生まれの娘、2015年早生まれの息子と夫の4人暮らし。年子育児に振り回されっぱなしの毎日。
イラスト:ほや助
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年2月)
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