子どもが生まれてから、電車で席を譲ってもらったり、外出先でよく声をかけられたりするようになりました。育児に追われているなかで、周りの方のやさしさに感動した体験談をお話しします。
突然降り出した予報外れの雨
ある日、子ども2人を連れて駅まで向かう途中で突然雨が降り出しました。外出前に確認した天気予報は雨ではなかったため、傘を持っていませんでした。しかし小雨だったので大丈夫だと思い、急いで駅に向かうことに。すると、だんだん雨が強くなってしまったのです。
自宅に傘を取りに帰ろうか悩みましたが、今までの経験では途中で止むことが多かったため、あとであんなに雨が強くなるなんて想像もしていませんでした。
傘を取りに帰らなかったことを後悔
雨が強くなってきたので、2歳の娘には着ていたコートのフードをかぶせ、0歳の息子には抱っこひものフードをかぶせました。どうにか雨を凌げないかと早歩きで駅まで向かったのですが、雨が強まり視野がどんどん悪くなっていきました。
子どもたちに風邪をひかせてしまったらどうしようと焦りも出てきてしまい、傘を取りに帰らなかった自分の判断をとても後悔しました。すると前から歩いてきた女性に声をかけられたのです。
自分の傘を借してくれたやさしい人
「よかったら傘を使いませんか?」と傘を差し出されました。まだ強い雨が降っており、女性が濡れてしまうのでお礼を伝えお断りしました。でもその女性は、「私は家が近いので使ってください。子どもたちが濡れてしまうと大変だから」と傘を手渡してくれたのです。
駅に着くころにはびしょ濡れになってしまうだろうと諦めていたので、本当にうれしかったです。女性のやさしさに甘え、傘を借りることにしました。傘を借りてからは雨に濡れずに駅まで向かうことができました。
改めて周りの人に感謝するきっかけに!
傘を借りることができたおかげで、子どもたちは風邪をひくこともありませんでした。駅までの道のりで雨宿りをする場所がなかったので、あのまま傘を借りずに駅まで向かっていたら子どもたちは風邪をひいていたかもしれません。今回のできごとで、育児で手一杯になっていた自分を見つめ直すとてもいいきっかけなりました。
周りの方の何気ない会話や行動で、育児をサポートしてもらっていることに改めて気付き、感謝しました。これからは私も率先して、困っている方を見たら助けられるように声をかけたいと強く思います。
著者:むらかみ さき
2歳の長女、0歳の長男の母。出産を機に仕事を辞め、現在は専業主婦。平日は夫の帰宅が遅いため、体力があり余る子どもたちと日中をどう過ごすかを日々模索中。