息子の嫌がることをされ…
息子は、イベントが開催されている公園に着くと、さっそく泥んこ遊びを開始。一生懸命土を掘って、水を流し川を作り始めます。水があふれそうになってきたので、壁を作ってやっと完成したところ、近くで見ていた知らない男の子が急に壁を壊し始めました。当然、水はどんどん流れていって川は崩壊。その様子を見て、繊細でなかなか嫌と言えない息子は悲しそうな顔をしています。
私はその子に「何年生?」と聞くと「1年生」と言うので、息子と同い年か……されて嫌なことはわかる年頃だなと思い、「一生懸命作ってできあがったばかりだから、壊したら悲しいな」と伝えました。すると、近くにいたその子のママがムッとした表情で私を睨みつけながら、「このイベントでうちの子に禁止するようなこと言うって、どういうことなん?」と言ってきました。私と息子は驚きながら沈黙。たしかに子どもの遊びに口出しをしてしまったことは反省しましたが、どうしてもモヤモヤが消えません。涙をこらえながら崩れていく川を見つめている息子を見て、やっぱり私は心が痛みました。
「ママともう1回作ろうか?」と言っても「もう大丈夫」と言う息子。涙をこらえて、とても悔しそうな表情をしていました。そこで、川を壊した子のママに私は意を決して「私も、子どもたちには自由に遊んでほしいと思っています。でも、息子が一生懸命作ったものが壊されてしまったことで、彼が悲しんでいる姿を見ると、どうしても声をかけたくなってしまいました。私は、この場所が自由で楽しいものであってほしい気持ちもありますが、お友だち同士でお互いの作ったものを大切にする気持ちも育ててほしいと感じています」と伝えました。すると、相手のママは少し考えてから、「たしかに……頑張って作った物を壊されたら、うちの子も悲しいかもしれない……。ごめんな……」と申し訳なさそうに言ってくれたのです。
少し場の雰囲気がやわらぐと息子が「もう1回川を作って、今度はこの子とも一緒に遊びたい!」と笑顔で言ってきました。その言葉にあちらのママも男の子も笑顔で応じてくれ、私は息子も少し成長したことに気づけました。遊びは自由であるべきですが、やはりお互いを思いやることも大事だと思った出来事でした。
著者:井島りほ/30代・ライター。3歳の女の子と6歳の男の子を育てるママ。おしゃべりが大好きで寝るのが苦手な兄妹と、にぎやかな毎日を過ごしている。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)
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