岩手県立博物館ってどんなスポット?
1980年に開館した岩手県立博物館は、ゆったりとした広い館内に、岩手の自然と歴史、文化に関する貴重な資料を3,000点以上展示しています。総合博物館として地質・考古・歴史・民俗・生物など、さまざまな分野の展示があり、その中で東日本大震災の津波で被災した紙資料の修復作業の様子も見ることができます。
館内は広いため、ベビーカーでの移動が便利です。無料貸出しもおこなっています。(施設担当者)
恐竜マメンキサウルスやモシリュウをはじめ、イヌワシや深海生物の剥製など、子どもの好奇心をくすぐる展示が豊富です。
1階の「いわて自然史展示室」には、アンモナイトの化石や昆虫標本がたくさん展示されています。2階の「いわての歩み」コーナーでは、古代から近世に至る岩手の歴史を時代順に辿ることができます。縄文・中世・近世・近代にかけての展示がひとつにつながりを持って構成されており、親子でタイムトリップ気分が楽しめるでしょう。
岩手県立博物館のおすすめスポットは?
「岩手県立博物館」は幅広い分野の展示がありますが、その中でも特に子どもと一緒に訪れたときに注目すべきスポットを教えてもらいました。
岩手県立博物館では個人記録を目的とした写真撮影が可能です(一部撮影禁止・フラッシュ撮影禁止エリアあり)。 家族でのお出かけの記念撮影にもぴったりですね。
マメンキサウルスの全身骨格標本とモシリュウの上腕骨の化石(複製)
恐竜が大好きなお子様におすすめです。全長約22mというその大きさを体感できます。岩手は日本で初めて恐竜化石が見つかった場所です。その恐竜は「モシリュウ」と名づけられ、その上腕骨の化石(複製)が展示されています。ここでは、マメンキサウルスとモシリュウを比較しながら恐竜について学べます。(施設担当者)
恐竜が大好きなお子さんにおすすめなのが、2階の総合展示室へと続くスロープに展示されている、全長約22mもある巨大なマメンキサウルスの全身骨格標本(複製)です。間近で見上げるその圧倒的な大きさは、子どもたちに太古のロマンと生命の神秘を感じさせてくれることでしょう。
イヌワシの山(ジオラマ)
岩手の自然を象徴する鳥・イヌワシの営巣地を再現したジオラマです。イヌワシを間近で観察できます。人とイヌワシが共に生きていける環境づくりを考えるきっかけになる展示です。(施設担当者)
絶滅危惧種や天然記念物に指定されているイヌワシは、山地を住処にする大型の猛禽類です。岩手県立博物館のある岩手県は、日本におけるイヌワシの最大の繁殖地で、特に北上山地に多くの営巣地が存在します。
そんな岩手の自然を象徴するイヌワシの営巣地を再現したジオラマが、2階の総合展示室「いわての今[生物分野]」で見られます。
イヌワシの再現ジオラマ近くには、本物のイヌワシの卵(複製)に触れられる展示もあり、子どもにとって貴重な体験となるでしょう。
体験学習室
体験学習室には、昔のおもちゃや道具、衣装などが展示されています。どれもさわったり身につけたり動かしたりしてよいものです。実際の体験を通して人々の技術、知恵や工夫、日々の生活について学べます。(施設担当者)
便利な家電が当たり前の現代、子どもたちにとって昔の道具は新鮮に映ることでしょう。それがどのようなものなのか、どのように使うのかなどを実際に体験し、考えることで、人々が培ってきた技術や工夫を感じることができるでしょう。
2階のグランドホール
「岩手山を望める丘のミュージアム」というコンセプトで設立されました。その通り、グランドホールからは雄大な岩手山が一望できます。四季折々さまざまな姿をみせてくれる岩手山は当館自慢の展示のひとつになっています。(施設担当者)
岩手山は標高2,038mの活火山で、富士山に似た美しい形から「南部片富士」とも呼ばれている、岩手県の最高峰です。ダイナミックな岩手山の眺めは、家族で感動をわかち合える絶好のスポット。グランドホールで景色を楽しみながら、ひと休みするのもいいですね。
芝生広場・植物園・岩石園
芝生広場や植物園・岩石園など、屋外にも楽しめるスポットがあります。芝生広場でお弁当を食べながらピクニック気分で楽しんでいただけると思います。(施設担当者)
植物園では、岩手県内に自生している山野草など、約345種類の植物を植栽しています。
岩石園では火成岩、変成岩、堆積岩など、さまざまな色・形・大きさの岩石49種類を配置しており、見比べることで子どもの探究心を刺激する機会になるでしょう。
岩手県立博物館のおすすめイベント
たいけん教室
毎週日曜日(13:00〜14:30)に幼児から小学生向けに「たいけん教室」を開催しています。チャグチャグ馬コづくりやミニさんさだいこづくりなど、遊びやものづくりを通して文化や自然に対する理解を深めるプログラムです。(施設担当者)
「チャグチャグ馬コ」は色鮮やかな衣装と鈴をつけた馬の姿が特徴の、岩手県の郷土玩具、「さんさだいこ」は岩手県の夏の風物詩「盛岡さんさ踊り」で使われる太鼓のことです。人気のプログラムで、予約は抽選制なのだとか。お出かけの際は申し込みをしておきたいですね。
対象:幼児〜小学生まで ※幼児は保護者同伴で、申し込みは1組3名(子どもの人数)まで
定員:10名
申し込み締め切り:参加したい日の1週間前の日曜~火曜まで
チャレンジ!はくぶつかん
「岩手県立博物館」では、毎月テーマが変わる「チャレンジ!はくぶつかん」を開催しています。館内にある“チャレンジ!マーク”を探しながらクイズに答え、館内を探検するプログラムです。4回異なるテーマにチャレンジしてスタンプを4つ集めると、プレゼントをもらえます。家族皆でチャレンジすると、博物館巡りがより楽しくなりそうですね。(施設担当者)
毎月第2・第3の土曜日・日曜日に開催している「チャレンジ!はくぶつかん」。ただ展示を見るだけでなく、自分で考えて答えることで、学びがいっそう深まるのではないでしょうか。
岩手県立博物館の基本情報
子連れに嬉しい設備
⚫︎授乳室:あり(利用の際には総合受付にお声がけください)
⚫︎おむつ替えスペース:あり(1階男子トイレ、1階女子トイレ、2階女子トイレに各1台ずつ)
⚫︎ベビーカー無料貸出:あり
基本情報
⚫︎住所:岩手県盛岡市上田字松屋敷34番地
⚫︎アクセス:【電車・バス】JR盛岡駅より各種バスあり【車】東北自動車道 盛岡ICより約25分、滝沢ICより約20分
⚫︎駐車場:あり(普通車5台)※無料
⚫︎営業時間:9:30~16:30(最終入館16:00)
⚫︎休館日:月曜日(月曜日が休日の場合はその翌平日)、資料整理日(例年9月上旬に約10日間)、年末年始(12月29日~1月3日)
⚫︎入館料:大人 350円、学生 160円、高校生以下 無料
⚫︎公式サイト
※営業時間や定休日は変更となる場合があります
「岩手県立博物館」は、恐竜好きのお子さんから、歴史や文化に興味がある大人まで、幅広い年齢層が楽しめる、見どころ満載の博物館です。
展示資料や展示ケースにさわらない、館内を走らないなど、公共の施設でのマナーを実際に教えながら博物館巡りを親子で楽しむのも、きっと良い経験になるはず。親子で学んで楽しめる「岩手県立博物館」を、お出かけ先の候補として、ぜひチェックしてみてください!
※本記事の内容は、2025年6月27日時点の情報をもとに作成しております。営業時間・料金等は変更される可能性があるので、お出かけの際は必ず最新の情報をご確認ください