いざ妻の仕事復帰
長女が3歳、長男が1歳になるのを前に育休を終え、私は仕事に復帰しました。シフト制で帰宅は夜8時近くなり、土日関係なく出勤です。私の仕事復帰を前に、夫は不安にかられていました。
夫が子どもたちを保育園へ迎えに行き、家に帰ってきても、私はまだ仕事中なので誰もいません。おなかを空かせた子どもたちは私が帰宅するのを待てるはずはなく、夫が晩ごはんを食べさせなくてはなりません。さらに、休日は夫が2人の子どもと過ごさなくてはならないのです……。
育児や家事の分担
仕事復帰するにあたって、育児や家事を育休中のようにすべてをこなすのは不可能だと感じた私は、夫に育児や家事の分担を提案しました。長女の育休明けのときは私がすべてを抱え込んだため、手が回らない部分も多く、長女に対しても忙しいことを言いわけについ言葉が強くなったり、イライラした雰囲気を出してしまったり……。
そんな苦い思い出から、夫が大事にしている自分時間の確保を認めたうえで、分担について話し合いをしたのでした。
イクメンへ大変身!
仕事復帰後、メインのおかずは私が朝準備して温めるだけにしておきますが、みそ汁づくりやおかずの焼き加減などは夫に任せました。すると、あんなに不安がり面倒臭がっていた夫が、徐々にその生活に順応していきました。
夫のモチベーションを上げるために、レシピを見せて「これおいしそう」とささやいてみたり、食事中は「おいしい!」、「どうやって作ったの?」とベタ褒めしています。すると、夫は子どもたちにおいしいものを食べさせたいと、私が休みの日も台所に立つようになりました。
夫がイクメンになった魔法のひと言
徐々にイクメンへと変身を遂げた夫ですが、最もスイッチが入ったのはやはり子どものひと言がキッカケでした。妻のどんな褒め言葉も子どもの純粋な言葉にかなわないのでしょう。
夫と1日を過ごした日、寝る前に長女がひと言。「お父さん、今日はすっごく楽しかった。また遊ぼ!」。よくありがちなひと言ですが、子どもたちが自分との時間を楽しんでいることに感動した夫は、この日を境にイクメンスイッチが入り、今日はどこに連れて行こうか、どんな楽しいことをしようかと、休日の朝はうれしそうです。
日ごろから私は、夫がいないときにも子どもたちに「お父さんのごはんはおいしいね」、「今日はお父さんに何を読んでもらう?」と、夫とのつながりを感じるような言葉かけをしています。そうすることで、夫と子どもたちの距離が近くなり、父親へのプラスの言葉が自然と出てくるようになりました。ちょっとした夫への声かけや子どもたちの言葉が夫の育児へのモチベーションを高め、イクメンへ変身するきっかけになりました。
著者:佐藤はるの/女性・主婦。1男1女の母。北海道の小さな町の図書館で働き、絵本や手遊び、わらべ歌などを通した子どもとの関わりを楽しむ。人と絵本の出会いをつなぐきっかけになればとデザイン担当の夫と絵本のフリーペーパーを制作している。
作画:miyuka
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています