「全体的におかずが茶色すぎるかな?」――これが“令和の昭和男”
(c)谷口菜津子/ぶんか社
ドラマの原作は、数々のマンガ賞で話題沸騰中の谷口菜津子氏による人気作品『じゃあ、あんたが作ってみろよ』。
主人公・勝男を演じる竹内涼真の「令和の昭和男」ぶりが容赦なく描かれている本作。たとえば、彼女・鮎美が作った食事に対して勝男が放った一言は「全体的におかずが茶色すぎるかな?」「もっと彩りを取り入れたほうがいい」でした。
勝男は、めんつゆを使用した料理バカにし、ネットにあふれる時短レシピを鼻で笑います。「自分が正しい」と信じてやまなかった勝男が目を醒ますきっかけになったのは、結婚秒読みだと疑いもしなかった鮎美にプロポーズを断られたことでした。
(c)谷口菜津子/ぶんか社
はたして勝男は変わることができるのか? 慣れないながらに作る料理を通して、今までの「あたりまえ」を見つめなおすストーリーです。
放送終了後はSNSでも話題に! 勝男の昭和男ぶりにイライラする声も多かったものの、素直に自分の非を受け入れていく様子は視聴者の心を動かしたようで「応援したい」という声も複数見られました。
共感必至! 子育て世代にも刺さる“あるある”
この「令和の昭和男」、子育て中のパパにも少なくないのではないでしょうか。「料理は女の仕事」「子育ても女がやるもの」と決めつけていたり、「夕飯は簡単なものでいいよ! カレーとか!」なんて発言をしてしまったり――。
「カレーは簡単な料理ではない」などというフレーズは、たびたびSNSで話題になっています。野菜を切って、炒めて、煮込んで、アクを取って……と、カレーは決して簡単ではありません。しかし「令和の昭和パパ」はこのような家事の労力を理解していないのです。厄介なのは、男性側がそれに気づいていないこと。悪気はない、むしろ「手伝っている」つもりでいることもあります。
主人公・勝男とともに、画面の前の夫たちにも「あたりまえ」を見つめ直すきっかけになることを期待してなりません。夫婦で一緒に観れば、普段は言いにくいことも「この感じ、うちにもあるかも」と気付くきっかけになるのではないでしょうか。そして、夫婦がともに「自身の価値観によって人を傷つけていないか」を問い、振る舞いをただしていけると良い関係性が築けるように思います。
『じゃあ、あんたが作ってみろよ』
原作者・谷口菜津子さんは「一見すると"時代遅れ"に見える勝男の反省と成長を見守る物語ですが、同時に"時代とともに変わっていく価値観"について、私たち自身が考える物語でもある」と話します。
『じゃあ、あんたが作ってみろよ』は毎週火曜よる10時から。夏帆さんと竹内涼真さんのW主演です。
▶︎放送情報
番組名: 『じゃあ、あんたが作ってみろよ』
放送日時: 2025年10月スタート。毎週火曜よる10:00~10:57
放送局: TBS系
▶︎原作作品情報
タイトル:『じゃあ、あんたが作ってみろよ』
著者:谷口菜津子
掲載:comicタント
紙コミックス・電子コミックスにて1~3巻が発売中