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「おばあちゃんがいない!」深夜の母からの電話…警察に保護された後のひと言【体験談】

数年前、祖母が認知症と診断されてから、家族で交代しながら自宅で介護をしていました。普段は穏やかで、家の中をゆっくり歩き回る程度の祖母。そんな日常の中で、「まさか」と思うような出来事が起きたのは、ある冬の夜でした。

突然の電話「おばあちゃんがいない!」

その夜、私は仕事で帰りが遅くなり、母が祖母の様子を見ていました。夜11時ごろ、慌てた様子の母から電話が入りました。

 

「おばあちゃんがいないの!」

 

すぐに家中を探しましたが、どこにも姿がありません。玄関の靴が一足なくなっているのを見つけ、血の気が引きました。祖母が深夜に外へ出てしまったのです。外は冷たい風が吹く冬の夜。祖母は薄いパジャマ姿のままでした。胸が締めつけられるような不安と焦りのなか、家族総出で近所を探し回りました。

 

凍える夜、見つかった祖母の姿

1時間ほど経ったころ、警察から「近くのコンビニで高齢の女性が立ち尽くしている」との連絡が入りました。

 

急いで駆けつけると、祖母が駐車場の片隅でぼんやりと立っていました。店員さんがあたたかいお茶を手渡してくれており、祖母は「家に帰るつもりだったけど、道がわからなくなった」と小さくつぶやきました。

 

無事を確認して胸をなで下ろしましたが、もし発見が遅れていたらと思うと、恐怖で体が震えました。警察やコンビニの方々の親切な対応に、言葉にならないほど感謝しました。

 

 

家族で決めた「次への備え」

帰宅後、祖母は「なんでそんなに騒いでるの?」と首をかしげ、どこか他人事のような表情をしていました。家族は安堵と同時に、深く反省しました。

 

「穏やかだから大丈夫」と思い込んでいたことが、どれほど危険だったのか――。

 

それ以来、玄関にはセンサー付きチャイムを設置し、夜間の外出防止の対策を講じることにしました。

 

まとめ

この出来事を通して、認知症の方の行動は本当に予測がつかないものだと痛感しました。普段どんなに落ち着いていても、ふとした瞬間に思いもよらない行動に出ることがあります。

 

そして、家族だけで支えることの難しさも実感しました。警察や地域の方、コンビニの店員さんなど、多くの人の助けがあってこそ守れた命でした。介護は決してひとりではできないという現実を思い知らされた夜でした。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

著者:鎌田学/30代男性・会社員。

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年10月)

※一部、AI生成画像を使用しています

 

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シニアカレンダー編集部

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