【医師監修】赤ちゃんの目が見えるにはいつから? 赤ちゃんの視力の発達について

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赤ちゃん

 

生まれてきた赤ちゃんはあまり目が見えません。このままならどうしようと不安に感じる両親もいるでしょう。赤ちゃんの視力はだんだん上がっていきます。この記事では、赤ちゃんの視力の発達や、目の健康についてまとめました。

 

 

胎児から生後まで! 赤ちゃんの目の発達はどうなっている?

胎児は最初から目があるわけではありません。目は複雑な構造を持っているため、時間をかけてできあがります。妊娠3週目に顔にくぼみが出現し、目の位置がはっきりしてきます。妊娠4週目あたりから目の組織が作られていき、妊娠8週目からまぶたが現れ、目の形がエコーで確認できます。

 

目の形ができても視覚機能はまだありません。胎児はまぶたができても目を閉じたままです。目の構造がほぼ完成するのは妊娠13週ごろです。妊娠20週目にはまぶたが開くようになります。光に対して瞬目(まばたき)することができるようになります。

 

出産予定日あたりには赤ちゃんの目はほぼ完成していますが、目がどれぐらい見えているかはわかりにくいです。物の大きさや動きを認識できる程度でしょう。赤ちゃんは曖昧にしか視界を確保できていないといえます。新生児の視力は「0.01~0.02」ほどです。時間とともに赤ちゃんの目は「眼球を動かすこと」「色を見分けること」などを覚えていきます。ある程度の視力が身につくには生後12カ月ほど、大人と同じくらいの視力になるには3歳前後を待たなくてはいけません。
 

 

 

赤ちゃんは正常に視力が発達している? 視力を確認する方法とは

生まれたばかりの赤ちゃんはほとんど物の形や色の区別がついていない状態です。目の発達が気になるときは光をあててみるといいでしょう。光に対して「明るい」「まぶしい」といった感覚は持っています。顔を背けたり、目をつぶったりするなどの反応があるときは、正常です。

 

生後1、2カ月で、近くのものなら認識できます。目の前に顔を近づけると反応します.。じっと顔を見つめ返してくれるのは興味を示してくれているサインです。また、色を見分けられるようにもなります。白黒だった視界が赤などの鮮やかな色から順に反応を示しだします。

 

3、4カ月ほどで「追視」をするようになるでしょう。止まっているものを見つめるだけでなく、動いているものを目で追います。首は十分に動かせないので最初は左右の動きしか追えません。ぬいぐるみなどを赤ちゃんの前で左右に動かしてあげると、追視をしているかどうかがわかります。そして、眼球が発達していくにつれて上下の動きにもついてこられるように変わります。1歳ごろには、遠近感覚をつかめるでしょう。少し離れたところから手を振るなどの仕草を示してみましょう。赤ちゃんが反応してくれるなら、目の発達は健全に進んでいるといえます。
 

 

赤ちゃんが目の病気にかかることも! どんな危険があるの?

繊細で成長過程にある赤ちゃんの目は、病気への免疫が備わっていません。そのため、目の病気にかかりやすいといえます。あらかじめ病気の症状を知っておくと、いざ赤ちゃんが病気にかかったとしても早急に対処できるでしょう。

 

まず、赤ちゃんは目やにをうまく取ることができず、結膜炎を起こすことがあります。次に、逆さまつげも赤ちゃんによく見られる症状です。まつげが内側に向かって生えてしまうため、眼球を傷つけがちです。成長とともに治る場合もあるものの、症状がひどいときは手術をしてもらうのが賢明でしょう。

 

赤ちゃんは目の筋肉が未発達なので、両目の位置がずれる斜視になることもあります。斜視になると片方の目だけ視力が弱まる可能性があるため、必要であれば手術によって治療をします。また、目の血管ができあがっていない時期には、未熟児網膜症にかかる恐れもあります。網膜の異常で失明することもある病気であり、光凝固などによる早急な治療が望まれます。

 

乳児期になると、先天白内障や先天緑内障を発症することもあります。水晶体がにごったり黒目が大きくなりすぎたりする病気であり、原因不明のまま突然発症するケースも少なくありません。治療が遅れれば失明のリスクも生じるので、赤ちゃんの目に違和感を覚えたらすぐ病院に連れていきましょう。さらに、網膜芽細胞腫や先天鼻涙管通過不全も危険な病気です。いずれも目の発達を妨げ、悪化すれば視力を奪いかねません。これらの病気では痛みもともなうため、赤ちゃんの様子で発症がわかるでしょう。
 

 

 

赤ちゃんの視力を守ろう! 親が注意すべき赤ちゃんの目の症状とは

斜視や逆さまつげといった症状は見た目の異常でですが、見つけられないことも多いです。赤ちゃんの目の病気では、発症してもなかなか目立った症状が現れないことは珍しくありません。赤ちゃんの視力を守るには、親が些細な変化を読み取れるかが大切です。たとえば、赤ちゃんの涙目が続いているときは注意が必要です。通常、赤ちゃんは大人よりも目の組織が繊細なので涙が出やすい性質を持っています。しかし、涙と一緒に不快感を示す反応があるようなら、痛みを感じている可能性が大です。病気にかかっている恐れがあるため、医師に診てもらいましょう。

 

また、結膜炎は見てわかります。目やにが濃い黄色、もしくは緑色になっているなら、雑菌が大量に含まれていることがあります。それに加えて白目が充血したり大量の涙が出たりするのは典型的な結膜炎の症状です。また、白内障にかかっているときも白目に変化があります。本来ならきれいな白が、にごった色になっているときは水晶体が病気に感染している印です。

 

病気に限らず、赤ちゃんの視力が正常に発達しているかどうかも親が注意したいところです。生まれたての赤ちゃんでも、普通はなんとなく周囲に物があることを認識しているはずです。顔を近づけてもリアクションがなかったり、一向に視線が合わなかったりするなら、目がしっかり見えていない可能性があります。そのほか、絵本やDVDなどを見せているときの赤ちゃんからも視力の発達をうかがえます。赤ちゃんが顔をおかしな向きにして対象を見るようなら、視界をまっすぐ確保できていないサインです。
 

 

 

まとめ

胎児から3歳までの赤ちゃんの視覚の発達をまとめました。赤ちゃんの病気はすぐに治療できるものも少なくありません。赤ちゃんの目に関心を持ち、発達を見守り、気になることがあればかかりつけ医に相談しましょう。

 

監修者

医師 松井 潔 先生

小児科 | 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長


愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医


経歴

1986年 愛媛大学医学部卒業

1986-1988年 神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント

1988-1990年 同神経内科非常勤

1990-1992年 国立精神・神経センター小児神経科レジデント

1992-2005年 神奈川県立こども医療センター新生児科 医長

2005年− 同総合診療科 部長


2019/06/05


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