【医師監修】哺乳びんの消毒方法と気を付けたいこと
赤ちゃんが使う哺乳びんは、きれいに洗浄して消毒しておく必要があります。しかし、育児や家事に忙しく追われていると、毎回哺乳びんを消毒するのを面倒に感じることがあるかもしれません。哺乳びんは、どうして消毒しなければならないのでしょうか。今回は、哺乳びんの消毒が必要な理由や消毒の方法などをお話ししていきたいと思います。
哺乳びんの消毒が必要な理由
生まれたばかりの赤ちゃんは、おなかの中にいたときにお母さんから受け継いだ免疫があるので、雑菌などに対してある程度の抵抗力があります。しかし、時間が経つと同時にその免疫も徐々に失われてしまいます。
そのため、生後しばらく経った赤ちゃんは、哺乳びんに繁殖するウイルスや雑菌から自分を守ることができません。免疫力が弱い赤ちゃんを、食中毒や口内炎などのさまざまな病気から守るために、哺乳びんを消毒してきれいにしておく必要があるのです。
哺乳びんの消毒はいつまで続けるの?
哺乳びんの消毒をいつまで続けたらよいかについて、明確な基準は定められていません。なぜなら、赤ちゃんの発達状況は1人ひとり異なるからです。新生児期から生後3カ月ごろまではきちんと消毒したほうが良いですが、それ以降は赤ちゃんの発達速度や状況によります。
1つの目安となるのは、赤ちゃんが口に物を入れたり出したりする動作です。さまざまな物を口に入れるようになると、哺乳びんだけを消毒しても意味がなくなってしまうため、哺乳びんの消毒が必要なのはこの動作が始まるまでと考える人がいます。一方、免疫力の弱い赤ちゃんのことを考えて、もっと長く、生後7カ月ごろまで消毒を続ける人もいます。赤ちゃんの発達速度や様子、動作などを考慮し、いつまで消毒を続けるかを決めると良いでしょう。
哺乳びんを消毒する3つの方法
哺乳びんを消毒するには、主に2つの方法があります。
まず、哺乳びんを煮沸消毒する方法です。専用の道具などが不要で、普段から自宅にある物を使ってできる方法です。大きめの鍋にお湯を沸かし、その中に哺乳びん一式を入れ、煮沸します。乳首部分は3分ほど、哺乳びんやキャップは5分ほどしたら取り出します。このとき、哺乳びんの中に空気が入ってしまうとその部分はきちんと消毒できないので、空気が入らないように気をつけましょう。また、一式を取り出す際、やけどをしないように注意しましょう。容器を触るのは冷めてからにする、トングや菜箸を使って哺乳びんを取り出すなどして、やけどをしないように気をつけましょう。
次に、消毒液を使って消毒する方法です。次亜塩素酸ナトリウムという薬液に、一定時間哺乳びんをつけて消毒します。消毒後は、そのまま水気を切れば哺乳びんを使うことが可能です。専用容器に入れたまま哺乳びんを保管しておくこともできます。しかし、専用の容器や薬剤を購入しなければならないことや、つけ置きに時間がかかることはデメリットと言えるでしょう。また、塩素系のにおいが気になる人もいるかもしれません。
このように、哺乳びんを消毒する方法は1つではないので、消毒にかかる手間や時間などを考えて、自分に合った方法でおこなってみましょう。
なお、以前は電子レンジ消毒専用の容器に哺乳びんと水を入れて、電子レンジで加熱するし消毒する方法もありました。しかし、各メーカーでは食品の加熱や調理以外の電子レンジの使用を禁止しており、電子レンジを用いた哺乳びん等の除菌も、発火や破裂、やけどの原因となるため一般社団法人日本電機工業会より禁止するよう注意喚起がされています。
哺乳びんを消毒するときに気をつけたいこと
哺乳びんを消毒するときには、まず哺乳びんの素材をチェックしましょう。煮沸、薬剤など自分の消毒したい方法が使える素材かどうかを調べます。乳首部分と哺乳びん本体は違う素材でできているので、それぞれのパーツの確認が必要です。
また、どの方法で消毒するときにも、その前に哺乳びんは洗っておきましょう。水洗いだけで済ませるのではなく、洗剤を使ってきちんと洗います。乳首部分や哺乳びんの底は洗いにくい形状ですが、細長いブラシなどを使うときれいに洗うことができます。このとき、ゴシゴシと力を入れて洗ってしまうと、乳首の穴の部分などから裂けてしまうかもしれません。やわらかいブラシやスポンジなどで、やさしく洗い上げることを心がけましょう。
また、哺乳びんについている育児用ミルクの成分が小さなダマになって、菌やカビがついて繁殖してしまうこともあるため、消毒だけではなく普段からしっかり洗うことも大切です。
まとめ
哺乳びんの消毒がなぜ必要なのか、いつまで続ける必要があるのかについて、しっかりした知識を身につけて実践しましょう。哺乳瓶の消毒は毎日のことなので、続けやすいように自分に合った方法を選ぶのも大切なことです。
【参考】
厚生労働省 乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドラインについて