【医師監修】流産後の妊活はいつからOK? 妊娠しやすい身体づくりの大切なポイント

この記事の監修者

医師浅川 恭行 先生
産婦人科 | 医療法人 晧慈会 浅川産婦人科 理事長

1993年 東邦大学医学部卒業、1999年 東邦大学大学院医学研究科博士課程修了。浅川産婦人科の院長を務めるほか、日本産婦人科医会 幹事、東邦大学医療センター大橋病院 産婦人科学講座 客員講師、鶴見大学歯学部 産婦人科学講座 非常勤講師として活躍。

妊娠のイメージ

 

待ち望んで妊娠したのに、流産をしてしまうことがあります。一度流産すると繰り返してしまうのではないかと心配になってしまう人もいるでしょう。流産後は、いつから妊活を再開できるのでしょうか。ここでは、流産後の妊活の開始時期、流産を繰り返す可能性、そして妊活中の注意点についてお伝えします。

 

 

流産後、いつから妊活を再開すべき?

流産には人為的に妊娠を中断させる人工流産(人工妊娠中絶)と、自然に妊娠が中断される自然流産があります。自然流産では流産の進行状況によって、「切迫流産」「進行流産」「不全流産」「稽留流産(けいりゅうりゅうざん)」に分けられます。

 

「切迫流産」は、流産はしていないが、流産の危険がある状態を言います。主な切迫流産の症状は少量の出血と軽度の下腹痛ですが、出血量や腹痛の程度によっては妊娠を継続できる場合もあります。

 

「進行流産」は、流産が進行している状態で、多量の出血や陣痛のようなか腹痛がみられます。それが進むと、胎児(胎芽)やその付属物が排出されるのですが、子宮の中に一部が残っている状態を「不全流産」、胎児(胎芽)とその付属物が完全に排出された状態を「完全流産」と言います。残念ながらこの状態から妊娠を継続することは難しいとされています。

 

「稽留流産」は、胎児が子宮内で死亡している状態を言います。稽留流産では腹痛や出血などの自覚症状がほとんどないため、お母さんが気づかないうちに起こっている場合が多くなっています。こうした場合は、健診で心拍を確認できないことで流産が判明します。

 

完全流産後は経過観察、不全流産や稽留流産の場合、子宮内容除去術をおこないます。流産後は子宮が妊娠前の状態まで戻るのに時間を要することがあります。いつから妊活を再開するかについては、流産した週数や母体の状態、病院の方針によって違うでしょうが、1~2回は生理を見送ってからの妊活再開が望ましいと考える医師が多いです。焦らず、ゆっくりと心と体を休ませましょう。

 

最近では妊娠検査薬を使用して、産婦人科を受診する前に妊娠を確認できるようになりました。そのため、妊娠4週から妊娠6週までの間に妊娠検査薬で陽性が出たのに、数日後に生理がきてしまったり、産婦人科を受診しても胎嚢が発見されなかったりするケースがあります。これを「化学流産」と言います。化学流産は、妊娠検査薬を使わなければ通常の生理との区別がつかないことがほとんどです。そのため、化学流産後の治療などはなく、ほとんどの人が次の生理もいつも通りにきます。化学流産の場合は、時期を気にせず妊活を再開してもよいでしょう。しかし、心配な人は医師に相談してみてください。
 

 

一度流産したら繰り返すこともある?

一度流産すると、また流産してしまうのではないかと不安になる人も多いのではないでしょうか。残念ですが、実際に流産を繰り返してしまう人もいます。流産を2回以上繰り返した状態を「反復流産」、流産を3回以上繰り返した状態を「習慣流産」と言い、「不育症」として扱われます。


妊娠12週未満で起こる流産は胎児側に原因があることが多く、妊娠12週以降は母体側の原因が多くなります。ですが、反復流産と習慣流産のように流産を繰り返す場合は、他の原因も考えられます。

 

夫婦どちらかの「染色体均衡型転座」がある場合、細胞分裂の過程で異常が起きてしまうため、妊娠を継続できません。また、「子宮形態異常」があると、その子宮の形によって妊娠の継続が難しくなります。他にも、甲状腺機能異常、糖尿病などの「内分泌異常」や、抗リン脂質抗体症候群やプロテインS欠乏症などが代表的な病気である「血液凝固因子(血栓性素因)異常」も、流産の原因として挙げられます。原因がある場合は適切な治療をおこなうことで、妊娠・出産が可能です。
 

 

流産後の妊活で大切なのは

流産後の妊活では、妊娠を強く望みすぎて精神的にストレスを抱えてしまう女性が多いです。ストレスは自律神経を乱し、ホルモンバランスに悪影響を与えてしまいます。ストレスを溜めないこと、そして、じょうずに発散することを心がけてください。

 

また、妊活には規則正しい生活とバランスのとれた食事が必要です。特に、体を温める食べ物がおすすめです。流産後は、心と体を休ませる大切な時間だと考え、仕事や家事などは無理をせず、周りの人に頼りましょう。

 

不妊症と診断された場合でも、不妊カウンセラー等の専門家に相談しながら、夫婦にとって必要な情報提供を受けたり、適した方法で妊活できるようサポートしてもらいましょう。

 

【参考】

日本不妊カウンセリング学会
 

 

まとめ

赤ちゃんを望む女性にとって、流産は心も体もつらく、なかなか立ち直れない人もいるでしょう。そんなときは無理に元気になる必要はありません。おなかにいた赤ちゃんを想って、思い切り泣くのもよいでしょう。パートナーと旅行にいくのもおすすめです。心と体が落ち着いたら、自然と「また妊活をしてみようかな」という気持ちになるかもしれません。そう思えるようになるまでは、ゆったりと過ごしてくださいね。

 

 

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