乳口炎が治らず、乳首~乳房の痛みが続きます
生後3カ月の女児を完全母乳で育てています。生後1カ月ごろから約1カ月間、乳腺炎を繰り返し、今も授乳中以外は、ずっとチクチク・ピリピリした乳房の痛みに悩まされています。横になっても痛いです。痛みの原因は、はっきりわかりません。乳口炎にもなっていたので、そこからの痛みかもしれないとのことで、抗生物質の入ったステロイド軟膏を処方していただき、様子を見てきました。現在、乳腺炎はなくなりましたが、乳口炎が完治することはなく、乳首~乳房の痛みはなくなりません。症状を改善させる方法は他にありませんか? また、下着の刺激から乳首を守るよい方法があれば、教えていただきたいです。
産褥期には乳房内の血液循環のバランスが乱れ、うっ血、浮腫などが生じて痛みを感じることがあります。また、この時期は乳房だけでなく、乳頭の擦過傷、亀裂、乳口炎や水疱などの乳頭トラブルも生じやすいのです。乳管が閉塞しているとうつ乳も生じますし、乳管口を1本でも多く開通させ、赤ちゃんが飲みやすい乳頭にしたほうがよいでしょう。乳輪部の奥の乳管まで柔らかくして、乳管をしっかり開通させます。そのためにはまず、乳輪、乳頚部(乳頭の付け根の部分)、乳頭部を最初はソフトに痛くないよう浅く、しだいに深く、手の向きを変えながら全周して引っ張り、圧迫して柔らかくします。そして、赤ちゃんには乳輪部まで深くくわえさせ、抱き方を変えて(たとえば、赤ちゃんを脇に抱えるなど)飲ませましょう。このように抱き方を変えて飲ませることで、乳頭の同一方向に負担がかからないようにします。その上で、乳頭の皮膚の表面にワセリンなどを塗布して保湿し、保護しましょう。また、産褥期の乳房の状態は変化しますので、継続的に乳房外来でも診てもらったほうがよいと思います。