りんご病の感染によるおなかの赤ちゃんへの影響が心配です

りんご病の感染によるおなかの赤ちゃんへの影響が心配です

妊娠初期の妊婦健診でおこなった血液検査で、最近りんご病に感染していたことがわかりました。無自覚、無症状だったので、感染を知って驚いています。妊娠18週の健診では、おなかの赤ちゃんは元気に動いており、むくみもありませんでした。担当医の先生からは「おそらく大丈夫でしょう」と言われていますが、やはり心配です。妊婦のりんご病の感染は、おなかの赤ちゃんにどのような影響があるのでしょうか? 今後気をつけるべきことはありますか?

専門家の回答

りんご病(伝染性紅斑)は、ヒトパルボウイルスB19の飛沫感染、接触感染によってかかります。成人に感染しても風邪症状くらいで、約25%は無症状です。胎盤を通じてウイルスが胎児に移行すると、造血障害が生じて重症貧血となり、胎児水腫によって死亡に至ります。妊娠20週未満の感染では約24~30%が胎内感染し、その3分の1が胎児水腫や胎児死亡となります。胎児水腫は母体感染から1~8週の間に発生し、胎児水腫の発症からは数日~数週間で胎児死亡となるか、自然に軽快します。ヒトパルボウイルスB19IgM抗体が陽性であれば最近の感染で、そこから8~12週間は1~2週ごとに超音波検査で胎児水腫の出現をチェックし、その所見がなければ、感染による胎児異常の可能性は低いと言えます。

※質問に対する答えはあくまでも「参考意見」としてお読みください。個人によって症状や対策は異なります。また、詳しくは診察してみないと判断できない場合もあります。
この記事の回答者
監修者プロファイル

監修者天神 尚子(てんじんひさこ)先生
三鷹レディースクリニック院長

三楽病院産婦人科科長を勤めた後、2004年2月、三鷹レディースクリニックを開業。
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