出会いは先輩夫婦の紹介だった
当時23歳の私は、就職してひとり暮らしを始め、いっぱしの社会人気取りでいました。
仕事にも少し慣れたころ、「これで彼氏がいれば一人前!」という謎の思い込みから彼氏をつくろうとした私は、習い事で仲よくしている先輩夫婦に仲介を頼みました。「私に合いそうな男の子を紹介してください! イケメン希望で~す!」なんて軽いノリで。面倒見のいい先輩男性が「そんなにイケメンってわけじゃないけど、真面目ないい子がいるよ」と紹介してくれたのが、その男性の職場の後輩でした。
その人は私のひとつ年下でかわいい人。私が言うことを何でも頷いて聞いてくれます。最初は「従順な犬みたい」と好感を持ちました。けれど、彼はただ頷くだけ。会話は一向に弾みません。私だけがしゃべっている時間が長く、次第に「彼と話していてもつまらないなぁ」と感じるようになりました。
それに、趣味がまったく合わないのも私にとっては苦痛でした。彼は外で遊ぶのが大好きなバリバリのアウトドア派。一方の私は、野外で過ごすくらいなら、人と会わなくてもいいと思っているほど外で遊ぶのが苦手。それでも、彼の趣味に合わせて一緒に海へ行ったりBBQをしたりしていましたが、内心はいつも「早く帰りたいなぁ」と思っていました。
別れを切り出すと…
趣味も会話も噛み合わないなら一緒にいて楽しいはずもなく、半年ぐらいで彼に別れを告げました。
ところが!
これまでずっと私の言うことを聞いてくれていた彼が、「もう別れましょう」と言ったときだけは頷いてくれなかったのです! これはちょっと意外でした。いきなりの別れ話で納得いかない面があったかもしれませんが、向こうだって私たちの相性が良くないことに気づいていたはず。それなのに「別れない」「好きだ」「悪いとこがあったら直すから」と言うばかりで、なかなか同意してくれません。
もうこのころには私の気持ちは冷めきっていたので、今さらやり直すなんて考えられません。らちが明かないと思った私は、彼からの連絡を一切シャットアウト! これで終わるかと思ったのですが……。
彼からの無言電話やつきまといが始まり…
その後、彼からの無言電話が1週間連続で続きました。このときはまだ、「仕事で疲れてるのに、やめてくれないかなぁ」と彼に対して苛立ちを覚えただけでしたが、一度だけ、帰宅したら家の前に彼が立っているのを見つけたときは、さすがに「ヤバイことになった!」とファミレスに避難。自分だけではケリがつけられなくなり、先輩夫婦に助けを求めることに。
まずは女性の先輩に経緯を話しました。そして、私が恐怖に怯えている様子を、彼の職場の先輩でもある旦那さんに伝えてもらい、旦那さんから彼に「もう諦めろ。彼女が怖がっている」と注意してもらうように。職場の先輩から戒められたことで、これ以降は彼からの無言電話やつきまといがなくなりました。
元はといえば、軽いノリで紹介をお願いし、他人任せでテキトーに彼氏を見繕ってもらおうとした私の軽率な行動が招いたこと。浅はかで褒められたものではないですが、それでも別れを決意するまでは誠実にお付き合いしたつもりです。
最終的には自分で解決できず、別れも他人頼りになってしまったことは不甲斐ないですが……。私の人生において大反省した恋愛でした。これ以降、私はどういう人とお付き合いをしたいのか、改めて考えるようになり、自ら恋活をするように。そして付き合う前にちゃんと自分の目で相手を精査するようになりました。
著者:春田かすみ/女性・主婦
イラスト:たこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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