あなたの夫はいくつあてはまる? 数秒で終わるのに夫がやらない「名もなき家事」
日常に溢れる「名もなき家事」。数秒あれば誰でもできて、すぐに終わるのに、やらないとあとでまとまった時間をとられてしまう家事がたくさん。パパがその場で気がづいてやってくれたら、私の負担も軽くなるのに……とママたちを悩ませているようです。実際、ママたちはパパのどのような行動に頭を抱えているのでしょうか。
ケース1.使い終わっても電気や電源をきちんと消さない
洗面所やキッチンの電気、誰もいない部屋のエアコンや誰も見ていないテレビの電源をつけっぱなしにするパパ。電気代がもったいないので、家計のことも気にしてほしい! 電気や電源を消すなんて1秒でできるのに……。
ケース2.朝起きてベッドや布団を整えない
朝起きたあと、ベッドや布団を整えることもせずグチャグチャのまま仕事へ行ってしまう。むしろ子どもの分を一緒にやってほしいくらいなのに。布団やベッドがグチャグチャだと見たときにテンションが下がってしまいます。
ケース3.自分が使ったものをその場で片づけない
使った爪切り、ハサミやボールペン、飲んだ薬などがダイニングテーブルの上に置きっぱなし。いつも子どもにおもちゃを使ったら片づけるように言っているのに、これでは示しがつきません。
ケース4.靴下を洗濯カゴに入れるとき、きちんと伸ばさない
洗濯カゴに丸まった状態で靴下を入れられるとイラッとしてしまう。洗濯するときに丸まった靴下を一枚ずつ伸ばす作業は面倒で、できれば洗濯前の汚れた靴下をあまり触りたくないのが本音……。なんだか子どもがもう一人いるような気分……。
ケース5. バサバサの歯ブラシを自分で交換しない
新品の歯ブラシを買ってストックしておいているのに、どうしてバサバサになった歯ブラシをいつまでも使い続けるの!? 古い歯ブラシを捨てて、交換することくらいすぐにできるはず。自分で定期的に替えてほしいです。
ケース6. 食事の際、自分だけ席に座って待っていて一緒に準備しない
食事が出てくるのを席に座って待たれるとモヤモヤしちゃう……。食事をよそったり、運んだりすることを一緒にやってくれたら早く食べられるのに! 食べ始めたあとの「あれ、箸は?」、「コップは?」にもうんざりです。お客さんじゃないんだから……。
ケース7.食べ終わってもすぐに食器を水につけない
食事が終わってもなかなか食器を下げずテーブルに放置するパパ。時間が経ってしまったせいでご飯がこびりついて食器洗いが大変に。洗わないならせめてこれくらいは協力してほしい……。
ケース8. 洗濯を干すときにシワを伸ばさない
洗濯ものを干すとき、しっかりシワを伸ばさずそのまま干してしまうから、乾いたらシワシワ……。これでは恥ずかしくて着られず、アイロンをかけなくてはいけなくなってしまいます。これなら自分でやったほうがいい……!
ケース9.使い終わってもハンドソープやシャンプーなどの補充をしない
ハンドソープやシャンプーを最後に使い切ったのに知らん顔。私が使うときになくなっていて、慌てて濡れた体で詰め替えを取りに行ったことも。次に使う人のことも考えてくれたらいいのに……。
家のことはママの仕事……?
数秒あれば誰でもすぐにできることまで、ママの仕事にしてしまっているパパ。電気を消さない、靴下を丸まったままカゴに入れるなど「もう子どもじゃないんだから!」とママもイライラしてしまいますよね。
「パパには”家のことはママの仕事”といった認識があり、その認識がすぐにできる家事もやらないというパパの行動につながっているのかもしれません。これは、高度経済成長期にできた『男性は仕事、女性は家事と育児』という、性別を理由に家庭での役割を固定的にとらえる『性別役割分業意識』の考え方が現在も根深く残っているからでしょう。
しかし、家事や育児は生活するためのものなので、家庭によって役割分担は異なるとは思いますが、ママだけに負担が偏るのは考えもの。ましてや、自分のことなのであれば、自分でやってほしいとママが思うのはすごく自然なことだと思います。
一つひとつの家事は数秒で終わるものばかりですが、やらずに積み重なればまとまった時間が必要になり、『名もなき家事』を生んでしまいます。結果的にそのしわ寄せはママに行くことが多く、ママたちのストレスになっているようですね。もし、いくつか当てはまるなとパパたちが思うようなら、ぜひ意識を変えましょう。
『名もなき家事』は、家族みんなが気持ちよく生活するために欠かせないことばかり。使ったハサミやペンがダイニングテーブルに置いたままになっていたら、すぐに食事ができませんよね。また、乾いた洗濯ものがシワシワだったら、出かけるときのテンションが下がってしまいます。生活の中で沁みついてしまっている行動を変えるのはとても難しいことではありますが、このことを念頭において、より強い意識をもって自分の行動を変えて、習慣化させていくことが重要です。
そして、ママが日頃、小さな家事をたくさんこなしてくれていることを知って理解すること自体が、ママたちのストレス軽減につながるでしょう。まずは、パパは、ママが日頃やってくれている家事に気がついたら感謝の気持ちをきちんと伝えられると良いですね」(小崎先生)
コミュニケーションを大切に
「自治体のなかには、夫婦で家事や育児を分担するにあたり、まずはどんな家事や育児があるのか、主に誰が担当しているのかを確認するための『家事・育児シェアチェックシート』(※)などを作成して配布しているところがあります。ぜひ参考にして、一度夫婦で自分たちの家庭でおこなわれている『名もなき家事』を見える化してみるのも良いでしょう。『歯ブラシは毎月1日になったら自分で交換する』、『シャンプーは最後に使った人が必ず詰め替える』などとルールをつくるのもオススメです。
たった数秒でできる家事さえもやらないパパに対して、『どうせ何を言っても伝わらない』と思ってしまっているママもいるかもしれません。しかし、夫婦生活は、この先も長く続いていきます。
パパに対して察してほしい、わかってほしいと考えていることをママから具体的に伝える機会をつくってみてください。話し合いを通してお互いの気持ちに気がついたり、問題点が明確になったりすれば、家族みんながもっと気持ちよく生活を送っていけるのではないでしょうか」(小崎先生)