こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。コップで飲み物を飲ませても、飲み込まずにそのまま口から出てきて服がビチャビチャ。コップをひっくり返して、ジャーッと飲み物をテーブルにこぼし、こぼれたお茶を手で混ぜ混ぜしてしまう……。どれもよくある話です。
私の子どもたちも、保育所の子どもたちも、このようなことを経験して、少しずつ上達していきました。だから、「どうしてうまく飲めないのかな?」と悩まなくて大丈夫です。
ママの心の余裕があるときはいいですが、そうでないときはそんな赤ちゃんの姿がストレスになることも。ストレスがない練習方法があるとうれしいですよね。ということで、今回は赤ちゃんのコップ飲みのステップアップ方法を紹介します。
どんなコップを用意するといい?
取っ手が2つあるコップ
赤ちゃんが持ちやすいように、コップの左右に2つ取っ手のあるコップがいいと思います。片方だけだとうまく持つことができず、赤ちゃんがコップを支えられないことがあります。
割れにくいコップ
コップに限らず食器もそうですが、軽くて割れにくい物のほうが使っていて安心だと思います。私の娘は、食いしん坊のあまり、食器の中に食べ物がなくなると食器を投げることがありました。投げるのはまれにしても、まだうまくコップを持っていられない赤ちゃんです。落として割れにくい素材でできている物を使うと安心ですね。
軽くて小さいコップ
赤ちゃんの力で支えていられる軽さ、赤ちゃんのサイズに合っている小ささのコップというのもポイントです。たとえば大人用のマグカップだと、赤ちゃんには大きすぎて重たすぎますよね。
消毒ができる素材のコップ
赤ちゃんの食器ですので、消毒できる物だと安心ですね。ベビー用品にはたいてい消毒できる素材かどうか書いてありますので、袋の表示を参考にしてみてくださいね。
いつからコップ飲みの練習をすればいいの?
私は保育所の子どもたちが水分をスプーンからすすれるようになってきたら、「あ、そろそろコップの出番かな?」と思っています。コップに興味を持っていたら、始め時ですね。一度空っぽのコップを持たせてみてもいいですね。月齢で言うと、だいたい生後7カ月ごろが目安かなと思います。
コップ飲みの6つのステップアップ方法
ママが支えて練習
まだコップをバランスよく支えられない赤ちゃん。まずは、ママが支えながら一緒に飲んでみましょう。また、赤ちゃんが飲みやすいコップの角度を習得するのには練習が必要です。ママが飲みやすい角度を一緒に何度も教えてあげることで、赤ちゃんは適度な角度を習得していきます。 最初は自分で持つことを嫌がる赤ちゃんもいますので、その場合はママが飲ませてあげても大丈夫です。
少しの水分から練習
最初からコップに多くの水分を入れていると、こぼす原因になります。ほんの少量の水分をコップに入れて飲むことから始めましょう。
スプーンを使って練習
スプーンをすするところから練習するのも1つの方法です。スプーンですくって、赤ちゃんの口の前に持って行き、赤ちゃんが自分から「すする」。大人が何気なくしている「すする」という動作。赤ちゃんはまだできません。すする口の動きを教えるのに、私はよく使っています。
飲むときの周りの環境を整える
エプロン、レジャーシート、タオルを用意するといいですね。エプロンは水を通しにくい物だと服も濡れにくく、さらに良いですね。コップで飲むときは、あごの辺りにタオルやガーゼを当てながら飲ませます。そうすると、こぼれてもタオルがあるので服が濡れにくいですよ。 また、テーブルなどにこぼれてしまっても、そばにタオルがあればすぐに拭き取れます。
お風呂あがりに練習
ストロー飲みでもお伝えしましたが、わが子のときは、お風呂あがりに練習していました。服をまだ着せていないとき、暖かいお部屋でバスタオルで体をくるみ、コップで水分を飲ませる。こぼれても、バスタオルが受け止めてくれるので、ストレスゼロです!
徐々にママの支えをなくしていく
飲み物をこぼさずに、飲み込めるようになったら。自分で支えて飲めるようになったら。徐々にママの支えをなくしていきましょう。
赤ちゃんにとっては初体験のコップ。どうやって飲むかすらわかりません。焦らず、赤ちゃんのペースに合わせてコップ飲みの練習をしてあげてくださいね。
作画/はたこ