最初は「仕方ない」と思っていたけれど
結婚当初は、テレビと電気をつけたままソファーで寝ていても「仕方ないなぁ」と思っていました。当時は仕事が忙しく、毎日深夜に帰宅していた夫。そのままソファーに倒れ込むように寝てしまうときが多かったのです。
「風邪をひいちゃうから布団で寝よう!」「そんなんじゃ体の疲れが取れないよ!」と、夫の体の心配をしていたのもこの結婚当初まででした。今思えば、かわいかったあのころ、という感じです。
徐々に「いい加減にしてよ」と思うように
結婚して5年目のころ。「テレビを消して!」「布団で寝て!」と言い続けているのに、毎晩のようにお酒を飲みながらソファーで寝てしまう夫に、私は徐々に苛立ち始めました。
当時はマンションに住んでいて、ソファーのあるリビングと寝室は隣同士。寝ようと思えばすぐに布団に入れる位置にベッドがあるのに、なぜ夫はこんなにもソファーで寝るのか……。そして、私が「布団で寝て」と言っても一向に直す気配のない夫に苛立ち、たびたび喧嘩をするようになりました。
結婚10年でたどり着いた境地
何度言っても直らないので、なぜ夫はソファーで寝るのかを考えることにしました。そして、夫は布団で寝ることより、テレビを見てお酒を飲みたい、そして私のなかでは、本能のまま寝たい、という欲求のほうが勝っているのだという結論に至りました。
そして段々と「言っても直らないな」「怒るだけエネルギーを使ってしまう」と思うようになりました。そして、そう考えるようになって私のなかで気持ちがスッキリしたのです。
現在結婚11年目ですが、いまだに夫はテレビと電気をつけたまま、飲みかけのお酒を放置してソファーで寝ています。夜中にリビングから聞こえる夫のいびきに気づいた私が、テレビと電気を消す日々です。
結婚して10年、これだけはまったく変わりません。結婚10年で“諦めの境地”にたどり着きました。夫婦としてこれからも一緒に過ごしていくなか、適度な“諦め”も大事だと気付かされた体験でした。
著者/小山田ちよえ
イラスト/すうみ
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