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「ちょっとママ、逆効果よ~!」保育士が伝える!登園時にやりがちな親のNG行動とおすすめの方法

保育士の中田馨さんが、登園前や朝の声かけついてマンガで解説します。ママも忙しい朝の時間。ついつい言ってはいけないNGな声かけをしていませんか……?

こんにちは。保育士の中田馨です。朝起きて、保育園に行くまでの朝の時間。皆さんは余裕がありますか? 私は「はい! 余裕です!」と、子どもが中高生になったのに、いまだに言えません。

 

「お! 今日はスムーズに準備ができたわ!」と思った日に限って、ギリギリで子どもがグズッて「何でなのよ」と泣きたくなることもありますよね。わが家は、かなりの確率でそんな感じです。

 

今回は、そんな朝の過ごし方、子どもへの声かけについてお話しします。

登園時の声がけの仕方

 

登園時の声がけの仕方

 

登園時の声がけの仕方

朝の忙しいときだからこそ言い換え

仕事に行く前は、できることならイライラせずに気持ちよく出発したいですよね。でも、そんな親の気持ちを子どもは簡単に崩してくれます! 実は私の息子、今年17歳になるのですが、彼は幼稚園の2年間と小学校の1年間の約3年間、私と離れることが難しく、門の前で大泣き! でした。幼稚園や学校に行ってしまえば、ご機嫌なんですけどね。私は、仕事が始まる時間とにらめっこする毎日。

 

その3年間、もちろん息子を励ますこともできましたが、反対にイライラしたり、怒ったりもたくさんしました。「朝の時間がない」ことは、あれだけ心に余裕をなくすものなのだなと、年数がたった今は冷静に見つめなおすことができますが、その当時は「とにかく1分1秒でも早く!」という思いで必死でした。

 

そんな経験をしてきた私だからこそ、朝の時間のないときに思わずしてしまうこと、言ってしまうことを、別の方法ができないか? 言い換えられないか? という視点で、見ていきたいと思います。

 

「お母さんも仕事頑張っているんだから!」はNG

私も「お母さんも仕事頑張っているんだから! あなたも頑張って!」と、何度も言ったなぁと思い出します。私の保育所でも、お母さんと離れがたく泣く子に向けて、そうおっしゃるお母さんがいます。私もそうでしたが、お母さんとしては励ましているんです。「一緒に頑張ろうね!」と。

 

しかし、子どもにしたら「そんなん、知らないよ!」と言ったところでしょうか。なので、少しだけ言い換えてみましょう。「いつも頑張ってくれてありがとう」。そして、子どもを抱きしめて「お母さんも頑張ってくるね」と。同じことを伝えているのですが、子どもへの伝わり方は変わります。

 

もちろん、それで泣き止むわけではありませんが「お母さんは、私の気持ちを分かってくれている」と子どもが感じることは大切です。あとは泣いていても大丈夫。保育士に任せてくださいね!

 

登園を渋られたら…

入園間もないころはまだ慣れずに泣きますし、保育園に慣れたはずなのに急に行き渋ることもあります。子どもに泣かれると「ああ、どうしよう」と困ってしまいますよね。そんなときは「職場に連絡したら休めるかもしれない」と思い、悩まれる親御さんもいらっしゃいます。

 

しかし、悩んで「お母さん、仕事休んだほうがいい?」と子どもに聞くのは、ちょっと子どもがかわいそうだなと感じます。仕事に行くか行かないかの選択をするのは、親御さんです。「今日は仕事を休んで一緒に過ごします!」、「仕事に行ってきます!」どちらの選択もOKなのです。

 

ただし「仕事に行ってきます!」と選択したのなら、子どもに笑顔で「行ってきます!」と伝えてください。ママが不安な顔のまま出勤すると、子どももなんだかスッキリしないまま保育園生活がスタートしてしまいます。

 

できる限り封印したい、よく使う言葉

自宅を出発前に思わず出てしまう言葉の一つに「早くして」があるのではないでしょうか。私は保育士として働くときは、心に余裕があるので言わないのですが、自分の子どもには油断をすると言ってしまいがち。特に、わが家の娘はこの「早く」と言う言葉に反応しやすい子で、「早く」と言うと4倍くらい行動が遅くなります。何なら、泣き叫んで学校に行くのをボイコットすることも! とほほほほ……。

 

まあ、私の例は、とっても極端なのですが「早くして」を言わなかった方が、子どもが意欲的に動いてくれることが多いです。では「早くして」以外に何を言えばいいのか。

 

1つは「何も言わずに待つ」です。子どもは子どもなりに準備をしている最中です。子どもを信じて待つことも大切です。2つ目は、普段言っている言葉の「早く」を削除します。例えば「早く歯を磨きなさい」と言っているなら「そろそろ、歯を磨こうか」に言い換えるだけ。同じことを言っているけれど、印象が変わりますね。

 

また「早くして」を言わなくても済むように、前の晩に荷物や服の準備をする、朝食は食べやすいおにぎりにするなどのちょっとした工夫をすることでも変わってきますよ。

 

 

今回は、保育士としてはできているはずなのに。わが子の子育ては、失敗に失敗を重ねた私だからこそ話せるお話でした。毎朝の忙しさの中の、少しのお役に立てればうれしいです。

 

作画/はたこ

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    この記事の著者
    著者プロファイル

    保育士中田馨
    一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長

    0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!

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