掃除や整理整頓が苦手だった独身時代
私は幼いころから掃除や整理整頓が苦手で、自分の勉強机が物であふれかえっていたため、リビングで勉強をしているくらいでした。大学進学を機にひとり暮らしを始めてもそれは直らず、床も棚も常に散乱とした状態。
彼を部屋に招くときは2時間以上かけて掃除をしていましたが、それもだんだんと面倒になり、いつのまにか散らかった部屋に平気で彼を入れるように。今思えば、あの惨状を見ても別れを切り出さなかった彼は本当に心の広い人だと思います。
勝手にきれいになっていく新婚生活
結婚が決まり、2人で暮らすために家事を分担することに。彼は私とは反対に独身時代も常に部屋がきれいでしたが、料理が苦手だったので、彼が掃除をまとめて引き受けることになりました。私は得意というほとではありませんでしたが、好きではあった料理と、洗濯を引き受けることにしました。
実際に生活がはじまると、彼のおかげで、私は何もせずとも部屋がきれいになっていきました。つい貯めがちなものも勝手に整理されてゴミに出されるので、独身時代では考えられないほど快適な環境で過ごせるようになったのです。
好きな家事にも身が入るように
一方で私が引き受けた料理や洗濯も、自分だけのものではないため責任感が生まれました。特に料理は相手の健康を支えているという意識が芽生え、バランスの良い食事づくりを意識するようになりました。
また彼が私の料理を楽しみにしてくれて、おいしそうに食べている姿を見ると、毎食おいしいものを作ろうという気力が湧きました。独身時代は栄養も考えず、手の抜いたご飯ばかりを食べていましたが、結婚してからは、彼のおかげで自分も栄養バランスの取れたおいしい食事を毎日食べられるようになるという好循環が生まれたのです。
マイナス面は食材の買い出しが増えること程度。好きな料理を極められ、苦手な掃除や整理整頓をしなくていい今の生活は、独身時代と比べてもとても豊かに感じます。
私は結婚して2人で暮らし始める際のもっとも大きなメリットは、さまざまなものを分担できることだと考えています。特に得意なことがそれぞれ違えばお互いの短所を補えるため、独身時代よりも楽しい生活が送れるのだと痛感しました。
現在もこの家事分担制でうまく生活が回っているので、これからも支え合って過ごしていきたいと思います。
著者/百田
イラスト/すうみ
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