お母さん不在の中でひとりで遊ぶ子どもがいて……
公園で「見て、見て」と話しかけてくる見知らぬ女の子に、最初は相手をしていたものの、どこまでもついてくることから、煩わしさを感じるようになりました。「誰と来たの?」と聞くと「ママ」と言いますが、ママらしき人物の姿は見当たりません。
しつこくつきまとわれるだけならまだ我慢できたのですが、すべり台で遊ぼうとする娘を「私が1番!」と言って押しのけて転ばせたのをきっかけに、とうとうその子への怒りが爆発。「ちゃんとお母さんの近くで遊びなさい!」という私に「だって、いなくなったんだもん」と女の子は答えました。
そこへ偶然、普段娘とよく遊ぶ友だち親子2組がやってきました。事情を説明したそのあとも、女の子のママらしき人物を見ることはなく、「もしかしてひとりで遊びに来たのかな?」とママ友3人で心配し始めたそのとき、「ママ!」と公園の入り口に向かって女の子が叫びました。
ママと呼ばれたその女性は、子どもが遊んでいる間に買い物をしていたらしく、子どもを連れてさっさと帰ろうとしたのです。憤った私は、娘をママ友に見てもらい、その母親のもとへ。「どこへ行ってらしたんですか?」と聞くと、悪びれもせず「娘さんと一緒に遊んでいたので、買い物に行ってきました」と答えた女の子の母親。
「あなたがいない間、娘さんに何かあったらどうするんですか? 娘さん、すべり台でうちの娘を押して、転倒させたんですよ」とはっきり伝えると、その母親は「あぁ、すいません」とばつが悪そうに謝罪。そのまま「まだ遊びたい」とごねる女の子の手を引いて帰って行きました。
あとから別のママ友に聞いたところ、公園に子どもを置いて買い物に行ってしまうことで有名な人だと判明。いつも自分の子どもが他の子どもと遊んでいる隙に、いなくなるというのです。以来、その親子を見かけることはありません。ちゃんと心を入れ替えてくれたのならいいのですが……。今後同じような子どもがいたら、まずは保護者を探すことを最優先にしたいと思います。
著者:佐伯朝子/40代女性・パート。42歳。幼稚園年中の娘のママ。娘が幼稚園に入ると同時に病院受付のパートを開始。
作画:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています