加藤 かと プライドが高く、以前は厳しかった義母。そんな義母にカナデはあえて歩み寄り、お気に入りとしてかわいがられる存在になりました。実は、不倫をしている夫に反撃するための計画だったのです。
カナデは「新居への引っ越し祝いのサプライズ」と嘘をついて義母を誘い出し、夫が隠れて借りていた不倫相手との部屋へ連れて行きます。何も知らずに笑顔で帰ってきた夫でしたが、そこには義母の姿が。さらに、不倫相手の女性が現れたことで、状況は一変します。カナデがここが浮気現場であることを義母にバラすと、夫は反省するどころか開き直る始末。
しかし、激怒した義母は得意の護身術で息子をねじふせ、逃げようとする相手の女性も鋭い視線で足止めしました。
その場で始まった、義母による愛のムチならぬ「猛説教」。カナデのやさしさを知った義母は、息子の裏切りが許せず、ついにカナデの前で何度も土下座をして謝罪してくれたのです。
実の母親にここまでさせた夫に、カナデは冷たい視線を向けます。そして、迷うことなく「離婚」と「慰謝料」を突きつけました。「困るよ」と慌てる夫を、カナデは「さんざん遊んだ代償を払ってもらうだけ」と厳しく突き放します。最後に、カナデは震え上がる不倫相手の方を向き、無言でニコッと微笑みました。そして、あることを突き付けたのです……。
不倫相手に下した制裁
青ざめる不倫相手に向かって、カナデは静かにこう告げました。
「あなたの旦那さんは、まだこのことを知らないから」
バラされずに済むと勘違いした不倫相手は、パッと顔を輝かせて「奥さんありがとうございます！」と声を弾ませます。しかし、カナデはその様子を冷たい目で見つめ、「あなたどこまでバカなの？」と言って鼻で笑いました。
そして間髪入れずに、「今この場で、旦那さんに電話して。そして、全て自分から告白しなさい」と命じたのです。予想外の言葉に、不倫相手は驚いて固まってしまいます。
カナデはさらに畳みかけるように、「もし嘘をつくなら、私があなたに代わって全部お話ししてあげるから」と冷たく言い放ちました。逃げ道を完全に塞がれた不倫相手は、「無理です……！」「できない！！」と、その場に崩れ落ちて大声で泣き出したのでした。
◇ ◇ ◇
人の家庭を壊しておきながら、自分だけは何の責任も取らずに済むと思っていた不倫相手。カナデさんの毅然とした態度に、胸のすくような思いを感じた方も多いのではないでしょうか。これまでカナデさんが受けてきた心の傷の深さを考えれば、報いを受けるのは当然のことですよね。
悪事にふさわしい代償をきっちりと支払わせたカナデさん。それは、自らの足で新しい一歩を踏み出すために必要な「ケジメ」の形だったのかもしれません。もしみなさんがカナデさんの立場だったら、自分らしい未来のために、どのような一歩を踏み出しますか？
