保育園に対する私と実母の想い
そんなとき、たまたま手にとった子育て情報誌で、子どもを保育園へ預けながら働ける助産師の仕事を発見! 助産師の資格を持っていたため、すぐに応募先に電話しました。そして、今までの悩みは何だったのかと思うくらい話はスムーズに進み、息子が1歳になるタイミングから仕事をスタートすることが決まったのです。
うれしい気持ちをわかってほしいと思い、実母に電話で報告すると「早いうちに保育園に入れると、子どもが不安定になるわよ」と言われてしまいました。保育園に入れることに否定的な母の言葉に、私はイライラ。しかし、その日は何も言い返さずに電話を切りました。
翌日、母から電話があり「職場はどんなところなの? やっぱり子どもがかわいそうだと思う」とのことでした。「自分の子どもの育児を他人に任せていいの? 仕事と家事と育児をすべてこなすのは大変よ?」と言ってきたのです。どうやら母なりに私のことを心配してくれていたよう。しかし、私も仕事を頑張りたいと思っていたので「今は共働き世帯も増えていて、入社するところは育児をしながら仕事ができる環境が整っているの。それに、親以外の大人と触れ合うことは子どもにとっても良い機会だと思う」と、職場と保育園の魅力を伝えました。その話を聞いた母は、「もう昔とは違うんだね」と理解してくれたのです。
その後、息子は保育園に2年通い、幼稚園へ入園。保育園では先生たちにとてもかわいがっていただき、毎日通うのを楽しみにしていました。年少になり、身の回りのことは自分でできるようになっていて、よく褒められるようです。
息子の様子を見て、母は「保育園へ行っていたおかげで、みんなに愛されて幸せそうね」と言ってくれるようになりました。私自身も、子どもとうまく距離を保ちながら好きな仕事ができて、毎日が充実しています。あのとき仕事を諦めなくてよかったと思いました。
著者:今野椛乃/女性・会社員。妊娠・出産後、未経験のWeb業界に飛び込む。3歳と2歳の子どもを子育て中のズボラなママ。助産師の資格あり。
作画:kazasato
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています