母の説得で受診した結果
ある夜中の3時ごろに、息子が足をぎゅうっとおなかのほうに近づけて、真っ赤な顔をして泣いていました。いつもと違う雰囲気に「これはおかしい」と思い、両親を起こします。熱を測ると39℃でした。急いで病院へ連れていこうと父に運転を頼みましたが、「今は深夜の3時だし、明日の朝一番で行けばいいんじゃないか?」と言われ、そのときはなぜか納得してしまい、私も朝になるまで数時間待とうと思いました。しかし、母がすかさず「今行かなきゃ!」と言い、頑固な父を説得して病院へ連れて行ってもらうことに。
診察結果は「尿路感染症」。お医者さんには、「もし朝に来ていたら、助からなかったかもしれません」と言われ、背筋がゾッとしました。「もし実家ではなく自宅にいたら……」「もし母がいなかったら……」と思うと本当にヒヤッとしたのを今でも覚えています。息子はその後入院をして治療を終え、無事に帰宅することができました。
私はこの一件から、早め早めに行動するように。先延ばしにしたりすることなく、おかしいと思ったらすぐに受診するよう心がけるきっかけとなった出来事です。
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お子さんが無事に回復したとのこと、本当によかったです。
「尿路感染症」とは、腎臓や尿管、膀胱、尿道といった尿の通り道に細菌が感染して起こる病気です。子どもにもよく見られる病気で、特に乳幼児では発熱の原因になることが多いので、注意が必要です。赤ちゃんはおむつをしているため、便に含まれる細菌が尿道口に付着しやすく、感染しやすい状態になりやすいと言われています。排泄後にお尻を前から後ろに向かって拭くことや、下痢をしたときにシャワーで洗い流すなど、清潔を保つことが感染予防につながります。
尿路感染症には、感染した場所によって「上部尿路感染症」と「下部尿路感染症」があります。腎臓に感染が広がる腎盂腎炎(じんうじんえん)では、高い熱が出たり、おなかや背中が痛んだり、ぐったりした様子が見られることがあります。赤ちゃんの場合は、原因がわからない発熱や、母乳や育児用ミルクを飲まない、嘔吐や下痢をするなどの症状が出ることもあります。そのため、胃腸炎と間違われることもありますが、放っておくと感染が全身に広がり、重症化することがあるので、早めに受診することがとても大切です。また、腎盂腎炎を繰り返すと、腎臓に傷が残ることもあります。
一方で、膀胱炎では、トイレの回数が増えたり、排尿時に痛みを訴えたり、尿が濁ったり、血が混ざったりすることがあります。ただし、膀胱炎の場合は熱が出ることはあまりありません。
尿路感染症は、早めに治療を受ければきちんと治ることが多いです。しかし、重症化を防ぐためにも、子どもの体調にいつもと違う変化を感じたら、迷わず医療機関を受診するようにしましょう。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:小林 恵子/40代女性・パート
9歳の息子を育てる母。近所のスーパーで働いている。
イラスト:森田家
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています