性別マウントをとるママ友
息子たちが小学5年生、小学2年生、3歳だったころのお話です。小学6年生と小学3年生の姉妹がいるママ友Aさんと、学校行事で仲良くなりました。
Aさんは「女の子ってさ、お手伝いもしてくれておしとやかで最高なの!」と、なぜか子どもが女の子であることを自慢してきます。また、ことあるごとに「男の子3人ってかわいそうだよね。食費もかかるし、家もどうせぐちゃぐちゃでしょ?」と、男の子ばかりのわが家を少し下に見ている言動をとってくるのです。
私は「そんなことないよ。子どもたちはしっかりしていて、家も片づいているよ」と反論するのですが、「絶対そんなことないよ、そのうち兄弟喧嘩で家の壁に穴が空くんじゃない? 男の子しか生まれなかったなんて残念だったね」とあわれむように言ってきました。モヤッとすることも多かったのですが、それでもAさんとは関係を続けていました。
しかし、お互いが家庭の事情で忙しくなり、会う頻度も激減。会わなくなり2年が経ったころ、出先でバッタリ遭遇したのです。「久しぶり~」とお互い言ったものの、私は「またマウントとられるかな」と警戒しました。
しかしその矢先、Aさんの口からまさかの言葉が。
「最近子どもの反抗期がすごいの。グレちゃって、それが原因で夫婦仲も悪くなって……。私、前までは男の子より女の子のほうが育てやすいと信じていたの。だから女の子2人で本当によかった〜って思っていたんだけれど、そんなことないね……」と漏らしたのです。あんなに「男の子の子育ては大変」「女の子の子育ては平和」というようなことを言っていたのに、女の子2人の子育てに苦労している様子のAさん。その日は「大変だったね」と声をかけ、しょんぼりしているAさんを見送りました。
たしかに「男の子は乱暴で大変」というイメージを持っている人も多いかもしれません。しかし、性別で育児の大変さが変わるわけでもないと思います。性別関係なく、子どもたちは私たち夫婦の宝物。これからも大切に育てようと改めて思った出来事です。
著者:谷ふみ/女性・主婦。中学校1年生と小学校4年生、5歳の3人の男の子を育てるママ。仕事に家事、育児に追われる毎日。子ども達が寝静まったあと、ひとりでドラマや映画を見るのが楽しみのひとつ。
イラスト:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています