危険な遊び方をする子ども
同じ公園にいた、別の幼稚園の制服を着た3人の子どもたち。その遊び方は、こちらがヒヤヒヤしてしまうほど乱暴なものでした。
すべり台の頂上からバケツいっぱいの砂を下に撒き散らしたり、他の子が乗っているブランコにわざとぶつかりそうになるほど近づいたり……。いつ自分の子が巻き込まれるかわからない恐怖を感じ、私は勇気を出してその子たちのママに声をかけることにしました。
声をかけてみると衝撃の返答が!?
「お子さんたち、ケガをしませんか? 大丈夫ですか?」と声をかけると、おしゃべりに花を咲かせていたママたちが振り返り、驚きの言葉を返してきました。
「全然大丈夫ですよ、いつもあんな感じなので」
さらに別のママがこう付け加えます。
「うちの子たち、〇〇幼稚園なんです。厳しい幼稚園でいつも頑張っているから、公園ではのびのび遊ばせているんですよ」
名前が出た〇〇幼稚園は、私語さえ許されないほど、しつけが厳しいことで知られる園でした。毎日厳格な園生活を耐えているご褒美として、公園では自由にさせていると言うのです。
いくら「のびのび」とは言っても、あまりに危険な遊び方。しかし、ママたちに悪びれる様子は微塵もありません。私は「そうなんですね。でも、ちょっと危ないかも……見てあげたほうがいいかもしれませんね」とだけ伝え、早々にその公園をあとにしました。それからは、その公園に行く頻度を減らすようになったのでした。
子どもの教育方針や遊ばせ方が家庭によって違うのは当然です。しかし、彼女たちが「のびのび」と許容する遊び方は、私には「ケガにつながる危険行為」だと感じました。数年後に同じ小学校へ通う可能性も考慮し、波風を立てないようやんわりと注意するにとどめましたが、園や学校と違い仲介者がいない場所でのトラブル対応は、冷静に行動することが大切だと再認識した出来事です。
著者:いちのせはち/30代女性・フリーランス。2016年生まれの男の子と、2017年生まれの女の子を育てるシングルマザー。
息子は発達障害・軽度知的障害あり、公立小学校の通常学級に在籍中。「子ども発達障がい支援アドバイザー」の資格を取得し、子どものサポートのため会社員を辞めフリーランスに転身。バイリンガル育児にも取り組んでいる。日々の癒やしはK-POPアイドル!
イラスト:ななぎ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年11月)