初めての子連れ旅行で…


0歳児を連れての旅行は荷物でいっぱい!
長女が生後10カ月のときに、初めての家族旅行しようと、車で出かけることにしました。初めての子連れ旅行が不安な私は、とにかく旅行先で困らないように……と大奮闘。
おむつや着替えの予備に、おねしょシーツやベビーチェアまで詰め込んで、車のトランクはパンパンになりました。
宿泊先のあたたかいおもてなし
旅行先は、北関東の温泉宿。落ち着いた雰囲気のいいお宿でしたが、乳児連れの客はめずらしいそうで、仲居さんたちは私たち家族をやさしく気遣ってくれました。
赤ちゃんの手の届かない場所に部屋の調度品を移動させ、食事の際にはご厚意で娘用におかゆまで用意してくださり、仲居さんたちのやさしい心遣いに、感動せずにはいられませんでした。
初めての家族旅行は大満足に終わり、荷物を詰めてさぁ帰ろうと、車に乗り込んだ私たち。すると、仲居さんたちが車のそばに集まって、娘に手を振ってくださり、最後まであたたかいおもてなしを受けました。
清楚な仲居さんが猛ダッシュ!?
車を発進させて、宿の駐車場を出発しようとしたところ、バックミラーに何やら人影が……。なんと、さっきまでにこやかに手を振っていた仲居さんが、髪と着物を振り乱しながら、猛ダッシュで車に近づいてくるのです。
何事かと窓を開けると、ベビーチェアを小脇に抱えた仲居さんが「お客様~!! 忘れ物~!」と大声で叫んでいました。私たちはうかつにも、持参してきたベビーチェアを部屋に置き忘れてしまったのです。
清楚な印象だった仲居さんが、必死の形相で猛ダッシュしていたのが印象的で、何年経っても忘れられない出来事です。自分たちの不注意を反省するとともに、最後まで私たちのために心を尽くしてくださった仲居さんたちに、今でも感謝しています。
著者:大野肉美/40代女性・主婦。2015年、2019年生まれの女の子のアラフォー母。育児の傍ら在宅ワークをおこなう。趣味はK-POPや音楽活動。日常生活のクスっと笑えるエピソードを読んだり聞いたりするのが大好き。モットーは「一日一笑」。
作画:こちょれーと
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています