

長女2歳の誕生日翌週に夫が転勤に
「海外転勤になるかもしれない」。夫が言い出したのは娘が1歳半のころでした。この時点ではまだ異動は確定ではなく、あくまで可能性があるというレベルでした。しかし、あれよあれよという間に正式に決まり、娘の2歳の誕生日翌週に夫はイギリスに赴任していきました。
私たち家族は2カ月以内に合流することに。引越しの準備に新生活の立ち上げと目の回るような忙しさで夫婦ともに余裕がなく、2人目を考える余地は赴任後1年近くまったくありませんでした。
ひとりっ子の覚悟をする
生活に余裕を取り戻したころ、夫婦で2人目について話し合いました。夫は楽観的でしたが、私は現地での妊娠・出産に前向きになれず「第2子は帰国後に考える」という結論に……。
流産や切迫早産を経験してきたこともあり、「妊娠」というリスクを外国でとりたくないのと、現地の幼稚園に通い始めていた娘の生活を全力でサポートしてあげたい、そういったことが理由でした。一方で、夫の任期が明確でないなか妊娠を先送りにするリスクを考え、このまま娘がひとりっ子になることも覚悟しました。
7歳差姉弟でよかったこと
帰国後、娘の小学校入学準備に追われるある日、妊娠に気づきました。正直に言えば「今からまた赤ちゃんを育てるの!?」と喜びよりも戸惑いのほうが大きく、それはこれまで常に家族の中心として扱われて育ってきた娘も同じだったようです。
そんな娘も今では「ひとりっ子時代もお姉ちゃん時代も満喫できてよかった」と言っています。私自身は娘と息子、それぞれの良くも悪くもまったく重ならない成長ぶりをじっくり味わえる年の差姉弟も悪くないなと感じているところです。
私も夫も年の近い兄妹と育ったため、7歳も年の離れた子どもたちがどのようにお互いを受け容れ、育つのかは想像もできませんでした。しかし泣きながら喧嘩をしていたかと思えば、次の瞬間は一緒に笑いころげている2人の姿を見るにつけ、年の差があったとしても姉弟は姉弟なのだなと実感しています。
著者:川木みさ/30代女性・主婦。7歳差の1男1女を子育て中。英検1級、児童英語指導者TEYL取得。海外サイトの翻訳や子育て体験談の執筆活動中。
作画:しおみなおこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています