「結婚式の招待状♡」同級生が婚約者を略奪。1カ月後、私も招待状を送ると慌てだして？

とあるデートの日。B男との待ち合わせ場所に着いた私が目にしたのは、彼の隣で笑うA子の姿でした。彼女は私の中学校時代の同級生。昔から「クラスで一番かわいい」と言われていました。しかし、周囲が彼女を甘やかすことも原因で、彼女はわがまま放題。そのため、女子からは嫌われていました。

 

A子に「どうしてここにいるの？」と話しかけた私。聞けば、たまたまA子はB男に道を聞いていたとのこと。そして、私たちが付き合っていることを知ったA子は、信じられない発言をしたのです。

 

「こんな地味子じゃなくて私にしない？」

 

B男は困惑していましたが、まんざらでもない様子で……。A子が美人であるのは間違いないので、褒められてデレデレしています。

 

ただ、「B男は大丈夫。高校からの付き合いだし、婚約だってしているんだから！」と彼を信じていた私ですが、数週間後、B男から別れを告げられたのです。

 

別れを告げられた原因はやはりA子。あのとき、私が来る前に2人は連絡先を交換していたよう。B男はきらびやかな彼女に言い寄られ、恋をしてしまったみたいで……。同級生に婚約者を略奪された私は絶望のどん底に。そのショックは大きく、立ち直るまでにかなりの時間がかかりました。

 

それでも月日がゆっくりと傷心を癒し、2年が過ぎたころ、ようやく私に新しい彼ができました。彼は誠実でステキな男性。2歳年上で、自分の会社を経営しています。私がB男の裏切りに合って婚約破棄になったことも、彼は受け入れてくれました。

 

私は裏切られたトラウマもありましたが、やさしい彼であれば結婚したい、と本気で将来を考えるように。そんなときに、彼からプロポーズが！ ところが、晴れて婚約をした私たちの前に再びあの2人がやってきました。

ある日、私の家の前にB男とA子が現れました。まさかの襲来に私は呆然。するとA子は「これ招待状！」と言って封筒を差し出し、「私たち、北海道の高級ホテルで結婚式をすることになったの。この先も行くことないだろうから招待してあげる」と自慢してきたのです。

 

私は冷静に、「残念ながら、あなたたちの結婚式には行けないと思う」と伝えました。するとA子は、「何あんた、まだB男に未練があるの？」とニヤニヤ。

 

私は「違うけど、説明する義務もないから」とだけ言って、その場を立ち去ったのでした。

 

それから1カ月後の休日。玄関のチャイムが連打されたのです。私は「予想通りかな」と思いつつ、扉を開けました。

 

そこにいたのは鬼の形相をしたA子とB男。手には、先日私が送った結婚式の招待状を握っています。

 

「ちょっとあんた、ハワイで挙式って、どういうことよ！」

 

「ごめんね、結婚式と旅行を兼ねていて、しばらくハワイに滞在する予定だから…そちらの結婚式には出席できないの。あなたたちがこちらに来てくれるなら大歓迎よ。招待客の航空券もホテル代も私たちが持つことになっているから、どう？」

 

A子は歯ぎしりしながらうなっています。

 

「あんたが何で！？ 相手はどんな人なのよ！」

 

するとタイミング良く、私の婚約者も玄関に出て来ました。

「僕の婚約者が世話になったようですが……。あれっ？」

 

A子の顔を見た彼は、何かを思い出した様子。

 

「あなたは、この間僕の会社の靴や鞄を大量に買ってくれたお客様！」

 

それを聞いたB男は顔を真っ赤にして激怒。

 

「まだ散財癖が治ってないのか！ 一度怒ってからはもうしないって言っていたのに……。 結婚の話はなかったことにする！」

 

どうやらA子とB男の2年間は穏やかではなかったよう。「これからはお金の使い方に気を付けるから！！」と号泣してすがりつくA子を引きずりながら、B男はわが家の前から去っていきました。

 

その後私は、無事にハワイ挙式を済ませ、素敵な夫と幸せな日々を過ごしています。人生は何が起きるかわからないけれど、これからは愛する人と共に、どんな困難も乗り越えていけると確信しています！

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。