悪口を言われる私を救ったひと言
私は3人の男の子を育てながら、フルタイムで働いています。夫も毎日仕事が忙しく、平日はほとんどワンオペ状態です。休日に美容院やネイル、整体など自分の時間を確保したくても、休みの日は子どもたちの習いごとや行事があり自分のことは後回しになっていました。保育園や小学校の参観日へ行くたびに、いつもきれいにしているママを見ては、羨ましく思っていたのです。
仕事がひと段落し、忙しい日々も落ち着いたころのことです。2週間後に家族で出かける予定もあったので、美容院できれいにしておきたいと思っていました。そんなとき、有給がたまっていたこともあり、午後半休を取れることに! 今がチャンスと思い、美容院を予約。年長の三男が通う保育園は、あらかじめ申請書に記載した登園日であれば、親の仕事が休みになっても子どもを預けていいことになっているため、園に連絡を入れ、ついつい欲張ってネイルの予約も追加しました。
久しぶりの美容院。髪の毛もネイルもまつ毛もメンテナンスできた私はルンルン! その勢いのまま三男の保育園へお迎えに行ったのです。
朝とは全然違う私の様子に気づいた三男が「ママ、髪の毛きれいだね。爪もピカピカしてる。にこにこでかわいい!」と褒めてくれ、「自分の気分を上げることが息子に笑顔で接せるコツなのかも」と気づいた私。しかし気分上々な私を待ち受けていたのは、同じクラスのママAさんの痛烈なひと言でした。「保育園に子どもを預けて美容院なんて最低! 休みなら子どもを預けるべきじゃないよね」といっしょにいたママと話しているのが聞こえたのです。Aさんの隣にいたBさんも「保育園がいいって言っていても、普通休みの日は預けないよね」と私にも聞こえるようなボリュームで話しているのでした。
たしかにAさんたちの言うこともわかります。しかし、私も休みのたびにいつも預けているわけではありません。今回も園のルールのなかで予定を変更しただけなので、「いつでも連絡がつくよう園にも報告はしていますし、迎えの時間も守っていますよ」と反論。しかしAさんたちも「だからって、自分優先の母親なんて子どもがかわいそう」「早くお迎えに行って子どもと過ごそうと思わないの?」とますますヒートアップしていきます。
やっとできた休みを利用してできたメンテナンスで、息子にも笑顔で接せるとよろこんでいたのに、それを否定されたようで気分は最悪。早く立ち去りたい気持ちでいっぱいになりました。
ここはもうスルーしようと、「ありがとうございました」と先生にあいさつをして帰ろうとしていたところ、「〇〇さん(私)」と園長先生に呼び止められました。子どもを預けて美容院へ行ったことを注意されるかもとビクビクしていると「お母さん、いつもお疲れさま。預かりのことは規定どおりで問題ありませんよ。うちでお子さんをしっかり預かっていますので、たまにはお母さんも休んでくださいね。自分の時間を持つことは、お母さんにとってもお子さんにとっても大切ですから。ママが笑顔でいると、子どももうれしそうでしょ」と、Aさんの言葉をバッサリ否定してくれたのです! それを聞いていたAさんたちは黙り込み、私の気持ちもスッキリしたのでした。
園長先生の言葉により少し心が救われた思いです。「母親ならこうするべき」「私ならこうする」という考えが人それぞれあるかもしれませんが、それを他人にも押し付けるのは違うと思います。親や夫に子どもを預けられるか、仕事がどのくらい忙しいかなど、家庭環境もそれぞれです。Aさんたちを反面教師に、他の家庭の考え方を尊重し、これからも保育園のルールを守りながら楽しく子育てをしていきたいです。
著者:谷 ふみ/30代・ライター。中学校2年生と小学校5年生、6歳の3人の男の子を育てるママ。仕事に家事、育児に追われる毎日。子ども達が寝静まったあと、ひとりでドラマや映画を見るのが楽しみのひとつ。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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