こんにちは、離乳食インストラクターの中田 馨です。「赤ちゃんが離乳食を食べてくれない!」というママからのお悩みをよく聞きます。実はこのお悩み、どの時期にもあることです。赤ちゃんがひと口食べて「もう離乳食いらない」となってしまったら? このひと口は一食としてとらえていいのでしょうか? 今日は、そんな疑問に答えていきたいと思います。
離乳食は食事の練習期間
離乳食は「食事の練習期間」でもあります。ママがいくら頑張っても、ひと口しか食べなかった場合、それはもう仕方ありません。その食事は、あきらめて次に切り替えたほうがいいと私は思います。とはいえ、赤ちゃんがひと口しか食べてくれなかったら心配だと思いますので、以下を参考にしてください。
30分後に再チャレンジ
今は食べる気分ではないのかもしれません。私が経営している保育所でもよくする方法なのですが、30分ほど時間をおいて再チャレンジしてみましょう。赤ちゃんに、ほかの欲求(たとえばおむつ替え)があり、それが満たされたら食べ始めるということもあります。
5~8カ月ごろ(離乳食初期・中期)なら母乳やミルクに切り替え
赤ちゃんの月齢が離乳食初期・中期に当たるのであれば、今回の離乳食はあきらめて、母乳やミルクに切り替える方法も。この時期の赤ちゃんの栄養の大半は母乳やミルクだといわれています。「母乳やミルクを飲んで満足したあとに、離乳食を食べてくれた」ということもありますよ。
9カ月~1歳6カ月ごろ(離乳食後期・完了期)なら離乳食に興味を持つよう心がける
30分後に与えてもダメな場合。もし母乳やミルクを欲しがるようでしたら、与えてください。ただし、この時期から徐々に栄養のメインが離乳食になっていきます。離乳食に興味を持つよう、声かけやメニューづくりに工夫が必要になる時期でもあります。完了期近くになると、ごはんの代わりになるおやつを次の食事までに与えるよう心がけましょう。
ママができる2つのこと
赤ちゃんが何も食べてくれなかったら本当に心配ですよね。私の息子もそうだったのでママの気持ちもよくわかります。以下の2つのことを意識してみましょう。
無理強いはしない
無理強いすると離乳食のイメージが悪くなる可能性があります。「この時間になるとママが怖い顔をして何かを口に入れてくる!」赤ちゃん目線でいうとこんな感じでしょうか。この怖いママ、まさしく過去の私です。
いっぱい遊んでしっかり寝ておなかを空かせる
食事・睡眠・運動。この3つがきちんとできていると、生活リズムが整い、自然におなかが空いてきます。赤ちゃんにとって運動とは、走り回ることだけではなく、ママとのふれあいや遊びのこと。赤ちゃんと全身でふれあい、スキンシップを多く持ちましょうね。
どの程度の期間赤ちゃんが食べてくれないのか? 身長や体重が増えているのか? ということも見ながら、離乳食を進めてくださいね。
もし心配なときは主治医に相談してみてください。 私の息子も食べない子でしたので、0歳のときはミルクで育ったようなものでした。「近い将来、食べてくれるようになる!」という気持ちを持ちながら、あきらめず、気負わず、気長に進めてくださいね。