「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は赤ちゃんのあせも対策に関するご相談です。
Q.首から胸の辺りの湿疹が目立ちます
生後6カ月になる赤ちゃんのママです。
最近暑くなってきて、首から胸の辺りにあせものような赤いプツプツの湿疹が目立ちます。1日に何回か濡れたタオルで拭いては保湿クリームを塗っていますが、あまり変わりありません。家では基本、上はメッシュタイプのノースリーブ肌着で、出かけるときは上にTシャツを着せています。
1.あせも改善の方法は他にありますか?
2.毎回タオルで拭いたあと、保湿クリームは塗ったほうがいいですか?
3.日中ノースリーブなので、胸元の肌が見えている状態ですが、上からTシャツなどを着せて、汗を吸収させたほうがいいですか?
高塚あきこ助産師からの回答
1.乳児のスキンケアの大原則は、清潔と保湿と言われています。お風呂に入った際に濃密な泡で、素手でやさしく洗ってあげてくださいね。保湿も、お顔や体がテカテカになるくらい、しっかりとした保湿が必要です。ですので、全身に十分な保湿をしてあげてくださいね。清潔にしていただくことと、十分な保湿をしていただいても、なかなか良くならない場合や酷くなってくる場合には、治療の軟膏が必要になることもありますので、小児科か皮膚科でご相談いただくと安心かと思います。
2.タオルで拭く際にも、保湿はしていただいたほうがいいかと思います。拭くことで、お肌が乾燥しやすいですので、十分な保湿をなさってくださいね。
3.確かに、胸元が隠れていると、汗を吸収してくれると思います。ですが、汗のついたお洋服を着たままにしていると汗がお肌に接触している時間が長くなり、トラブルを起こしやすくなります。もし汗をかいた場合には、こまめに着替えをしてあげてくださいね。
※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー
※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください
あせもができた場合の受診するタイミングと治療について
皮膚が赤い、水疱ができている、1~2日間様子をみてもよくならないなど、いずれかの症状がある場合は、迷わず小児科あるいは皮膚科を受診しましょう。あせもの状態に応じて、弱めのステロイド剤の軟膏が処方されます。
ステロイド剤を避けるように自己流のスキンケアを続けたり、処方されたステロイド剤を指示された量や期間を守らず塗らなかったりすると、あせもはなかなか治りません。早めの受診と処方されたお薬の用法と用量を守りましょう。
あせもの予防方法
まずは赤ちゃんのお肌を健やかに保つことが大切です。家庭でできるスキンケアと予防方法についてお話します。
■赤ちゃんのお肌を清潔に保つ
1日1回はせっけんを使用して体を洗いましょう。
ふわふわに泡立てた泡を使って、素手で汚れを落とすことがスキンケアの基本です。
お肌のバリア機能を守るため、ガーゼやスポンジなどの使用は避けましょう。
あせもができた部位も、泡を使って素手でやさしく洗いましょう。また、沐浴やお風呂のタイミング以外にも、汗をかいたらシャワーをする、タオルやガーゼ(可能であればぬるま湯や水で濡らしたもの)で汗をやさしくふき取るなど、お肌の清潔を保つようにしましょう。
■赤ちゃんのお肌を保湿する
沐浴やお風呂の後に、保湿剤を塗ってお肌のうるおいを保ちましょう。ただし、保湿剤はお肌の乾燥を防ぐもので、あせもを治すものではありません。赤くなっている部位には、保湿剤を塗らないようにしましょう。また、ステロイド剤を処方されている場合は、赤くなっている部分のみに塗るようにしましょう。
市販されている保湿剤には、いろいろなタイプがありますが、蒸し暑い夏はさっぱりとしたローション、乾燥しやすい冬はしっとりとしたクリームなど、季節や気候、使用感によって使い分けることをおすすめします。ベビーパウダーは、汗腺を詰まらせて、あせもの原因となる可能性があります。また、振りまいた粉を赤ちゃんが吸い込んでしまうことがあるので、使用は控えましょう。
■汗をかいたら着替える
赤ちゃんはたくさん汗をかいて体温調節をしています。汗をかいたら、まずは着替えをさせましょう。室内と室外の温度差で汗をかいたり、衣服やおむつで蒸れたりするので、通気性のよい素材の服や着脱しやすい服を選びましょう。
■室温と湿度を調整する
季節を問わず、室温は20~25℃、湿度は40~60%を目安に、室内環境を調整しましょう。エアコンを赤ちゃんのいる環境で使ってはいけないと思って、熱帯夜でも寒い夜でも冷暖房器具を使わないご家庭もあるようですが、まずは大人が心地よく感じる室温と湿度の設定をして、赤ちゃんのためにも快適に過ごせる環境を整えてあげましょう。
※参考:基礎知識(ベビー)「赤ちゃんのあせもの原因は?あせもの治療、予防方法について」【監修:神奈川県立こども医療センター総合診療科部長・医師 松井 潔 先生】
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