フレッシュな新人の入社で空気が一変
高校を卒業したばかりの18歳の新人・B美が入社してきたのです。私が教育担当になり、業務を教えることになりました。B美は、少し抜けているところはあるものの、とても素直で一生懸命。パスワードを手の甲にメモしてしまうような天然さに驚かされつつも、周囲から自然とかわいがられる存在でした。
職場全体が明るくなった一方で、その変化を快く思わない人物がいました。そう、A子です。A子はB美に対して、あからさまに不機嫌な態度を取るようになりました。
「最近の若い子はちやほやされていいわよね」といった発言が増え、次第に男性社員への過度な接触や私的な絡みも目立つように。仕事が滞り、他の社員に負担がかかる場面も出始め、ついに上司である部長が注意をしました。
ところがA子はそれを冗談のように受け止め、「私がモテるから周りが気にしているだけ」と受け流したのです。注意しても改善されず、職場の空気は徐々に重くなっていきました。
社食で起きた決定的な出来事
転機が訪れたのは、ある日の昼休み。社内食堂で同僚と話していると、B美が合流しました。すると、数人の男性社員が冗談交じりに声をかけ、ちょっとしたやりとりになったのです。
そこへA子が割って入り、B美に対して感情的な言葉を投げかけました。「若いから注目されているだけ」「年を取ったら普通になる」など、聞いていて胸が痛くなる内容でした。
その場の空気が凍りついた、まさにそのときでした。沈黙の中、B美が首をかしげながら、悪気なく「A子さん、失礼ですがおいくつなんですか?」と言ったのです。
A子は自信満々に「いくつに見える?」と返しました。少し考え込んだB美は、家族の年齢を例に挙げながら真剣に推測し、最終的に「50代後半くらいかなって思いました」と思ったままを口にしました。さらに、屈託のない笑顔で続けたのです。
「その年齢であの服装に挑戦できるのって、すごい勇気だと思います!」
悪意のない、しかし残酷なほど純粋なひと言に、その場にいた全員が息をのみました。A子さんがこれまで必死に守ってきた「若見え」という盾が、音を立てて崩れた瞬間でした。
勘違いが終わった瞬間
A子は顔を真っ赤にし、感情的になりましたが、状況はすでに明らかでした。その場を収めるため、部長が冷静に判断し、A子はしばらく業務から外れることになりました。
後日、A子は職場に戻ってきましたが、以前のような振る舞いは影を潜め、やがて自ら退職を選択しました。
A子さんの退職を経て、職場は驚くほど落ち着きを取り戻しました。職場全体のコミュニケーションが円滑になり、協力体制が整った結果、業務効率が劇的に改善したのです。B美も仕事に慣れ、着実に成長しています。
私自身も、気持ちよく仕事に集中できる毎日が戻ってきました。あの日の出来事は、今では社内で語り草になっています。
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年齢を重ねること自体は、決して悪いことではありません。ただし、社会人として場に合った振る舞いやTPOを意識することは大切ですよね。周囲とのバランスを欠いた自己評価は、思わぬ形で自分を追い込むことも。結果的に、職場全体が働きやすい環境を取り戻せたのは、不幸中の幸いだったのかもしれませんね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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