そのおかげで、私の周りにも少しずつママ友とのつながりができていきました。ある日、同じ保育園のママふたりから声をかけられました。
誕生日会の話
「ねぇ今度、合同で誕生日会しない?」
ちょうど娘の誕生日が近く、相手の子どもも同じ月生まれだと言います。
話し合いの結果、場所はわが家でやろうということになりました。
そのふたりは、普段からあまり評判がよくない噂話が多い人たちだったので、少し気になる点はありましたが、娘が嬉しそうにしていたので、引き受けることにしました。
それから私は、仕事の合間を縫って準備を進めました。
部屋を片づけ、飾り付けを考え、子ども向けのメニューを調べ、誕生日会の食事の買い出しをします。
娘は「あと何回寝たら誕生日会!?」と何度も聞くほど楽しみにしてくれているので、私も頑張れました。
誕生日会前日、まさかのドタキャン!?
誕生日会の前日、スマートフォンが鳴りました。
「ごめ~ん! 明日行けなくなったの。急に別の予定入っちゃってさ〜。そっちキャンセルで!」
もう一人からも同じような連絡が入りました。
「私も無理になっちゃった。やっぱ気が進まなくてさ。今回はやめとくね!」
電話を切ったあと、用意していた紙皿や飾り、買い出したお菓子を見て、しばらく立ち尽くしました。
一呼吸置いてから、私は娘に事情を話しました。
一瞬だけ寂しそうな顔をしましたが、娘はすぐに「じゃあ、Aちゃんたち呼んでもいい?」と言いました。
急きょ、普段から仲良くしている同じ保育園の親子数組に事情を説明して声をかけると、「いいよ」「お祝いしよう」と快諾してくれました。
予定とは違いましたが、家の中は笑い声でいっぱいになり、思いがけず誕生日プレゼントまでもらった娘は何度も「楽しいね」と笑っていてホッとしました。結果的に、あの日は忘れられない誕生日になりました。
自業自得の結果
家に来てくれたママ友たちに事情を伝えると「あぁ~それ多分嘘だよ」「気が乗らないと、いつもそうやって断ってるだけ」と呆れた表情。二人はこれまでにも、集まりの直前や当日にキャンセルすることを何度も繰り返していたそうです。
さらに、私については、「シングルなのに、余裕ある家庭の真似してるみたいで違和感ある」と母子家庭を見下すような発言をしていたと聞きました。私のまわりにママ友の輪ができていくことを、どこか面白く思っていなかった様子だった、というのです。
しかし、こうした言動や、度重なるドタキャンが少しずつ周囲に伝わり、この誕生日会ドタキャン騒動で子どもまで巻き込んだことでますます敬遠された二人は、次第に避けられるようになりました。
意地悪ママたちから謝罪
あの一件以降、二人は他の集まりにも呼ばれなくなり、子ども同士の関係にも影響が出始めていたそうです。さすがに「このままじゃまずい」と感じたのか、しばらくして「あのときは、本当にひどいことをしたと思ってる。ごめんなさい」と謝罪がありました。
頭を下げる姿を見て、私は静かに答えました。
「謝ってくれてありがとう。でも、前と同じようにはできない」
責めることはしませんでしたが、無理に距離を縮めることもしませんでした。それが、私と娘にとって一番良い選択だと思ったからです。誰かを見下し、軽んじ、約束を繰り返し破っていれば、人は自然と離れていくのは当然のこと。自分たちの行動の結果、居場所を失っただけ。
私はこれからも、娘が安心して笑える場所を一緒につくっていきたいと思っています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。