心配という名の余計な口出し
夫を亡くして間もなく、姉から「大丈夫? ちゃんとやっていけるの?」と心配する電話がありました。私は「今は手続きで手一杯」と答えましたが、姉は「子どもは中学2年生でしょ。連れ子をひとりで育てるのは大変じゃない?」と続けます。
私は落ち着いて「仕事もしているし、貯えもある。保険の手続きも済んでいるから心配いらない」と返しました。さらに、「A也は私の子。血がつながっていなくても、それは変わらない」とはっきり伝えました。
すると姉は、「だったら早くA也に言えばいいのに」「親だって義理で孫扱いしてるだけでしょ」などと言いだしたため、私は「今はそのときじゃない。必要なときに、私から話す」ときっぱり断りました。
このとき私は、母としての覚悟に迷いはありませんでした。
息子が知っていた“事実”の理由
数日後、息子から届いたメッセージに、私は言葉を失いました。
「母さんと血がつながっていないことは、知っています」
「中学卒業までは、家にいさせてもらえませんか」
理由を聞いて、がくぜんとしました。姉から「実の父親が亡くなった以上、いつ追い出されてもおかしくない」といった内容を聞かされたというのです。
私はすぐに息子と向き合いました。
「たしかに血はつながっていない。でも、あなたを追い出すなんて考えたこともない。大学まで、ちゃんと見届けるつもり。義務じゃない。あなたが大切だから」
必死に、正直な気持ちを伝えました。
夫が残してくれた言葉
翌日、私は亡き夫の遺書を息子と一緒に読みました。そこには、こんな言葉がありました。
「連れ子だと伝えられなくてすまなかった。でも、お前の母さんは、今この手紙を一緒に読んでいる人だ。いつも隣で、お前を支えてくれただろう」
息子は涙を流しながら「母さんを信じる。疑ってごめんなさい」と言ってくれました。私は「これからも、2人でやっていこう。お父さんは見てくれている」と応えました。
その後、姉とは距離を置くことになりました。詳しい経緯は省きますが、私たち親子の生活に不用意な言葉を投げかけたことは、家族として看過できるものではありませんでした。
今、息子は夫の月命日になると一緒に墓参りへ行き、こう言ってくれます。
「母さんが、母さんでよかった」
私は、その言葉を聞くたびに、家族とは血縁だけで決まるものではない。選び、守り抜いた関係こそが、本当の家族なのだと確信するのでした。
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血のつながりだけにとらわれず、母としての覚悟と愛情を貫いた彼女。困難な状況の中でも、息子と正面から向き合い、信頼関係を守り抜いた姿が印象的です。「親子とは何か」「家族とは何か」を改めて考えさせられるのではないでしょうか。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています
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