「公平」という言葉の裏にあったもの
ある日、私は夫に向かって「あなたも親だよね?」と訴えました。子どもが発熱した日も、私が仕事と家事、送り迎えに追われているときも、夫はゲームから目を離そうとしなかったからです。
しかし夫は、「俺はフルタイムの正社員。責任が重い。お前が家事と育児をやって、ようやく公平になる」と言い切りました。
「私だって働いているし、あなたは身内の会社で働いていてラクだって言っていたよね?」と返しても、「パートとは負担が違う」「だから正社員になれないんだ」と、見下すような言葉が続くだけでした。
納得できない気持ちはありましたが、家庭を壊したくなくて、私は我慢を選びました。けれど夫は、父親でありながら育児への関わりを拒み続け、「仕事以外は自分の役目ではない」という姿勢を崩しませんでした。
このときすでに、私たちの間には埋めがたい溝が生まれていたのだと思います。
週末のお願いが突きつけた現実
それから1カ月後。私は夫に「週末、親友の結婚式があるから、子どもとお留守番をお願いできない?」と頼みました。すると、夫は「実家に預けるって話だっただろ。子守なんて無理だ」と、露骨に顔をしかめました。
両親がインフルエンザにかかってしまったことを伝えても、「タイミングが悪い」と不満を口にするばかり。そして最後には、「週末は俺のゲームの日。子どもがいたら邪魔になる。お前が参列を諦めろ」と言い放ったのです。
「自分の時間がないのは当たり前だろ」
「母親としての自覚を持て」
一方的に投げつけられる言葉に、私が返せたのは、たったひと言でした。
「あなたは、いつも自由でいいね」
夫は、最初こそ少し驚いた顔をしていましたが、それが私の限界を示す言葉だとは、気付いていなかったようでした。
すべてを背負うのを、やめた日
結局私は、夫の実家に子どもを預けて結婚式に出席しました。その際、義両親に正直な気持ちを打ち明け、「離婚を考えていること」「子どもは私が引き取りたいと思っていること」を伝えました。
義両親は、以前から夫の態度に違和感を覚えていたようで、私の話を静かに受け止めてくれました。もちろん夫は「離婚なんて認めない」と感情的になりましたが、私は冷静にこう伝えました。
「現実は、なかったことにはできない」
今、私は子どもと一緒に実家で暮らし、フルタイムで働いています。忙しさはありますが、子どもが寝た後の時間に、ようやく自分のための時間を持てるようになりました。夫の世話をしなくてよくなった分、心にも余裕が生まれ、育児を前向きに楽しめています。
母親だけが犠牲になる家庭は、もう終わり。私は、自分自身の人生を取り戻しました。
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家族を持つこと、子どもを育てることは、誰かひとりに押し付けてよい責任ではありません。その事実から目を背け続けた結果、夫は家族を失うことになりました。「シングルになったほうがラクだった」という皮肉な結末ではありますが、これからは子どもとの時間も、自分の人生も大切にしながら、前を向いて歩んでいってほしいですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています
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