なぜカップ麺にMCTオイルなどの油を入れるのは危険なのか

なぜカップ麺にMCTオイルなどの油を入れるのは危険なのか。
その理由は、容器の内面が“変質”するから。
多くのカップ麺容器に使われているPSP(発泡ポリスチレン)は一部の油に弱く、油が触れた部分の樹脂が薄くなる=強度低下が起きます。
特に、以下のような油には注意してください。
・MCTオイル
・エゴマ油
・亜麻仁油
・ココナッツオイル(やし油)
・中鎖脂肪酸を含む油
国民生活センターの再現試験では、MCTオイルで数十秒以内に破損、他の油でも内面の変質が確認されています。
各種メーカーも公式に注意喚起
想定されるリスクとしては、次のとおり。
『内面の変質→局所的に薄くなる→割れ/底抜け→熱湯漏れ』
実際にやけど事例も報告されています。
また、さまざまなメーカーも公式に、「発泡ポリスチレン容器にMCTオイルやエゴマ油等を入れないでください」と注意喚起しているほどです。
なぜこの油だけ“容器が弱くなる”の?

結局のところ、「この油だけ容器が弱くなるのはなぜ?」という疑問は、容器の材質と油の“相性”で説明できます。
例えば、カップ麺の容器によく使われるPS(ポリスチレン)は、軽くて扱いやすい一方で、一部の油脂や溶剤に弱い性質があるとされています。
業界団体の情報でも、PSは油との組み合わせに注意が必要な素材として整理されているんですね。
さらに、油を含む食品(油脂性食品)に使う容器については、行政の基準に沿って溶出試験(ヘプタンなどを用いた評価)を行う設計が前提になっています。
つまり、「油に対する配慮が必要」という考え方そのものが、制度としても最初から織り込まれているということです。
実際に起きているのは「溶ける」ではなく、“変質”
この話でいちばん誤解されやすいのが、「容器が溶けてるってこと?」という部分かもしれません。
実際には、油が触れた部分で、内面が薄くなるなどの変化が起こり、その結果として容器の強度が落ちていく……という説明のほうが自然です。
いわば、素材そのものがじわっと弱ってしまうイメージですね。
この現象については、国民生活センターの再現試験でも確認されていて、油が接触した内側に変化が起こり、強度が下がって破損や漏れにつながるケースが報告されています。
「弱った状態」×「熱湯」×「かき混ぜ」がトリガーになりやすい
容器が油でダメージを受けた状態で、
・熱湯を注ぐ
・持ち上げる
・箸で強く混ぜる
といった負荷がかかると、破損・漏れにつながりやすくなると考えられるのです。
つまり、「油だけが悪い」というより、"油+熱+動き"の組み合わせでリスクが上がるイメージです。
安全にカップ麺にMCTオイルなどを使う方法

「え、じゃあ健康のためのオイルはどうやって使えばいいの?」と疑問に思った方。
答えはとてもシンプル。
容器を変えるだけで全て解決!です。
陶器・耐熱ガラス・ステンレス製の器に移す
カップラーメンなどを作り終わった後に、耐熱のガラスやステンレスなどの容器に移し替えるだけでOK。
これなら、容器へのダメージゼロ。鉄壁の防御力を誇ります。
オイルを入れても安心です。
紙容器(内側がPPコーティングのもの)なら比較的安心
PPコーティングされたものならば、比較的安心して食べることができます。
ただし、紙容器でも内面材は製品により異なるため、“耐熱・耐油の可否は容器表示で確認”するのが無難でしょうね。
ベストはやっぱり耐熱容器。
あえて、危ない橋を渡る必要はないかなと思います。
健康の前に安全確認を【カップ麺にMCTオイルはNG】

健康に良いからと、カップスープにそのまま油を足す人が増えています。
でも、「発泡ポリスチレン容器×中鎖脂肪酸系の油」は本当にNG。危ないのでやらない方がいいでしょう。
『容器の強度が落ちる→お湯漏れ→火傷』という危険ルートがあります。
健康になるためにやっていたのに、逆に自身を危険に晒してしまった……なんてことになりかねません。
知っているだけで防げる事故ですので、「今まで知らずにやってしまっていた……」という方は、明日からぜひ意識してみてくださいね。