ノーマスクでせき込む男性…
スーパーに着くなりベビーカーですやすやと寝始めた息子に、すれ違う人は「かわいいね~」と声をかけてくれました。私はゆっくりと買い物を済ませたあと、お会計のためレジへ並ぶことに。休日のお昼どきでレジはかなり混雑し、長い列ができていました。
ふと視線を感じてうしろを見ると、息子をじーっと見ている70代くらいの男性がいました。息子も寝ていたので、特に気にしていなかったのですが、突然その男性が「ゴホンッ!!! ゴホンッ!!!」と、せき込み始めたのです。
男性の目の前には息子がいて、ちょうど飛沫がかかる位置です。さらには、男性はノーマスクで、ハンカチや肘などで口を覆うこともしていません。せき込んだときに出たツバが息子にかかっているのを見た私は、慌てて息子の顔をタオルで拭き、男性に「すみません、せきをするときは口を手で覆っていただけますか?」とお願いしました。
なるべくていねいにお願いしたつもりですが、男性からは「せき? いいじゃん。風邪がうつって体が丈夫になるよ」「男の子でしょ?」とまさかの返答が……。驚きで言葉を失う私に、男性は「ほら、前に進んで」「ママなんだからしっかりしないと」と平然と言ってきたのです。
すると、横のレジに並んでいる年配の女性が「ちょっと! あなた、ここと代わってあげる」と言って、私を列に入れてくれました。年配の女性は「まだ買う物があったの、忘れてたのよ〜」と言って売り場に戻って行ったのです。私と年配の男性のやりとりを気にしてくれていたのでしょう。申し訳ない気持ちもあったのですが、男性の前に並び続けるのも怖くて、女性にお礼を伝えて列へ入れてもらうことに。
その後、年配の男性はレジでも口を覆わずにせきをしており、レジ打ちのお姉さんに「お客さん! さっきも見ていましたが、せきをするときは口を覆ってくださいね!」と、しっかり注意されているのが隣のレジの私からも見えました。店員さんに注意してもらえて、内心ホッとした私。息子も寝たままだったので、商品を詰め終わるとすぐにスーパーをあとにしました。
息子をこのようなかたちで危険に晒すことになるとは思わず、かなり焦りました。今回はやさしい女性のおかげでレジを移動できましたが、今後似たような状況が訪れたときは、迷わずその場から離れたほうがいいなと思った出来事です。
著者:谷口ひかり/30代女性・ライター。初めての育児に奮闘中の、1歳の男の子を育てるアラサーママ。意思表示ができるようになった息子は、地面に転がり今日も泣いている毎日の楽しみは寝かしつけ後の晩酌。
イラスト:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています