空白の時間に夫がしていたこと
「仕事終わった!今からまっすぐ帰るね」 その日は、夫からのそんなLINEで始まった夜でした。
19時半には帰宅するはずの夫ですが、予定の時間を過ぎても玄関のドアが開く気配はありません。いつもなら必ず入るはずの連絡さえなく、心配になって「今どのへん?」「大丈夫?」と何度かLINEを送ってみましたが、いつまで経っても「既読」がつきません。
「もしかして、事故やトラブルに巻き込まれたのでは……」
悪い想像ばかりが頭をよぎり、返信のないLINEの画面を何度も確認しては、落ち着かない時間を過ごしました。
予定より1時間以上が過ぎたころ、ようやく夫が帰宅しました。無事な姿を見てホッとすると同時に、連絡をくれなかったことへのいら立ちもあって、思わず「どうしたの? 連絡もなくて心配したよ」と強い口調で問いかけてしまいました。
すると夫は、少し疲れた様子でこう言いました。
「帰り道で転んで動けなくなっているおばあちゃんがいて、放っておけなくて」
話を聞くと、横断歩道の近くで倒れていたため、周囲の人と協力して救急車を呼び、警察への説明などで対応に追われていたそうです。「途中で連絡しようと思ったけれど、とっさのことでスマホを見る余裕もなくて……」という夫の言葉に、最初は驚きと戸惑いで何も言えなくなってしまいました。
しかし、詳しい状況を聞くうちに、私の心境にも変化が訪れました。 誰かが困っていたら、自分のことを後回しにしてでも手を差し伸べる。それは、私がよく知る夫の性格そのものだったからです。彼が無事であったことに安堵するとともに、自然と腑に落ちました。
連絡がなかったことを責めたい気持ちも正直ありました。それでも、誰かが困っている場面で立ち止まれる人と一緒に生きているのだと思うと、怒りより先に誇らしさが込み上げてきました。気づけば、夫のことを少し見直していた自分がいました。連絡の大切さと、人としての行動。その間で揺れた時間も含めて、忘れられない出来事になりました。
著者:平野めお/30代女性/子どもは4歳で女の子。時短だが会社員。趣味は音楽をきくこと。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年12月)
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