日帰りのはずだったのに…
これは数年前の出来事です。ある日、夫の弟から「今度の連休、泊まりに行ってもいい?」と連絡がありました。当時3歳の義弟の娘が5歳の息子に会いたがっているとのことでしたが、私たち夫婦は正直気が重い状態でした。というのも私たちがマイホームを買った前年、義弟家族が初めて泊まりに来た際に、義弟夫婦が本当に何もしなかったからです。私が料理をしていても2人はこたつでテレビに夢中になっています。義弟の娘がジュースをこぼしたときも、着替えや片づけに動いたのはうちの夫。義弟の奥さんは「何か拭くものありますかぁ?」と声を出すだけです。息子の世話に加え、義弟一家3人のお世話までずっとしたせいで、私たちはクタクタになりました。そんな苦い思いをしたため、この年は「日帰りならいいよ」と伝えたところ、義弟は意外にもあっさり了承。「夜は実家に泊まる」と言っていました。
そして当日、ポテトチップス一袋だけを持って義弟家族がわが家へ到着。来るなり「疲れたー」とこたつへ直行です。子どもたちが庭で遊ぶのをキッチンから見守りながら、私と夫が昼食を作っていても2人はまだゴロゴロ。見かねた夫が「準備手伝ってくれる?」と言うと、義弟の奥さんが「私たち仕事も育児も頑張ってて疲れてるんですぅ。お義姉さんは専業主婦で、毎日休みみたいなもんでしょ? 家事は家事の専門の人がやってくださいよ〜」とあり得ない返事をします。さらに義弟も「兄貴も、身内に細かいこと言うなよ。俺たち『客』なんだぜ? メシまだ?」と催促する始末。
夫も私も顔を見合わせてため息しか出ませんでした。そして義弟夫婦はそのまま昼寝。その間、放置された彼らの娘は家中を走り回り、おもちゃを壊したり壁に落書きをしたりと、わが家は一瞬で荒れ放題になりました。義弟夫婦はそんな状況を伝えてもまったく起きる気配がなく、仕方なく私たちは片づけに追われます。幸いにも壊れたおもちゃはそろそろ捨てようと思っていたもので、落書きもきれいに落とすことができましたが、私たちに構ってもらえない息子は寂しそうに私を眺めるだけで、せっかくの休日なのに家の中は騒音とイライラで埋め尽くされました。
夕方になり、さすがにそろそろ義実家に行くのかと思っていたら、義弟が「娘が汗かいたからお風呂借りるね。ついでに俺も。兄貴の部屋着貸して」と当然のように言い出します。私が「お義母さんたちの家に泊まるんだよね?」と聞くと、義弟は目をそらし「それが……」と言葉を濁しました。怪しく思った夫がその場で義母に電話をかけると、義母は「今日来るなんて聞いてない」と驚いていたよう。つまり義弟夫婦は、最初から義実家に泊まる予定などなく、私たちに断られないように嘘をついて、わが家に転がり込む算段だったのです。
夫はついに怒りが爆発。「いい加減にしろ。ダラダラするためだけにうちに来たのか? うちの妻が専業主婦だからって家事も全部押し付けて、子どもも放置。正直、毎回疲労困憊なんだよ。そっちの希望でうちに来てるのに、何ひとつ協力しないなら泊めない。どうする?」と義弟に厳しい言葉を投げました。近くにはほかに泊まれるような施設もないため、義弟夫婦は青ざめ、「ご、ごめん。もう迷惑かけないようにするから、今夜は泊めてください」と義弟が言い、そこから夫婦の態度が一変。食器を運んだり片づけたり、急にテキパキ動き始めたのです。結局その日は義弟一家を泊めることになったのでした。
それ以来、義弟たちが泊まりがけで遊びに来たことは1度もありません。日帰りでうちに来たときも、以前のような傲慢な態度は消え、自分たちのことは自分でするようになりました。
今回のことで、親族だからと甘やかさず、毅然とした態度で「NO」を突きつける重要性を夫婦で再確認しました。自分たちの大切な家庭と平穏を守るためには、非常識な相手に対して早い段階で一線を引くことが、何よりの自衛になると痛感した出来事でした。
著者:横田りな/30代・主婦。7歳の息子と4歳の娘を育てるママ。夢のマイホームのため節約を始めたところ、意外にも楽しくて、最近では自分で節約レシピを考えるのがマイブーム。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年12月)