記事サムネイル画像

「鍋がない、何で?」良かれと思って進めた実家の整理。母の長年の習慣が招いたあまりに意外な結末

夫の単身赴任を機に、子どもたちを連れて実家で両親と同居するようになりました。実家には物がいっぱい! 使っている物、使っていない物……。もはや用途もわからないような物まで、いろいろな物があふれています。他にも、お下がりにと取っておいた子どもの物や頂き物など、挙げたらきりがありません。そこで片付けを始めた私に触発された母もあちこち片付け始めたのですが、思わぬハプニングが起こりました。

 

どこから始める? 実家の整理

現在住んでいる家は2階建て。1階が主に生活の場となっており、2階には両親の寝室と、かつての子ども部屋である荷物置き場があるだけです。基本的に不要な物やいつか使うかもしれないと取っておく物は、とりあえず2階に置いています。

 

2階ももちろん荷物でごった返しているのですが、1階もそこそこ物があふれている状態。1階にあふれているのは、主に日々の生活用品や備蓄しておきたいストック品です。最初はストック品も2階に置いていたようなのですが、年齢と共に階段の上り下りがつらくなり、1階に置くようになり、その結果あちこちに物が散在するようになったのだとのこと。

 

重い腰を上げようとしたのは良いのですが、どこから始めれば良いのか迷いました。今の生活の場を片付けるのが先なのか、それとも2階のあふれまくった物をどうにかするのが先か。迷った末、まずは1階の共同スペースから片付け始めることにしました。

 

書類やら子どもたちの作品やらおもちゃやらでごった返しているそこを毎日少しずつ片付けていたところ、母が「ストック置き場が欲しい」と言い始めたのです。あちこちに散乱しているストックを1カ所にまとめて置けたら、管理もしやすいし良いのではないか。たしかにその通りだと思い、早速置き場所を決めることになりました。

 

使い勝手の良さを重視して配置替え

母と相談し、1階の廊下の作り付けの棚を片付けることに。中にはよくわからない物がたくさん。2人で出してみると、頂き物のタオルだとか、冠婚葬祭用の靴だとか、期限切れのパンフレットだとか、それこそたくさんの物がありました。ぱっと見で捨てられる物は捨て、残りはひとまず2階に移動。空になったそこに、あふれていたストックをしまい込みました。

 

あふれていた物がしまわれたことで台所が少し広くなり、使い勝手が格段にアップ。実際に片付けで生活がしやすくなったのです。毎日使う場所だったので、前にある物をどかしてから後ろの物を取るといったちょっとしたひと手間が存外ストレスだったことに気付き、2人で台所を片付けることに。もっと使い勝手を良くしたいという母の希望を基に、2人で話し合いながら、台所の模様替えを始めたのでした。

 

使いにくい上の棚の隅に置かれていたよく使う調味料を手が届きやすい所に移動したり、よく使う食器を食器棚の手前のほうに移動したり、一番使い勝手の良い棚を普段はまったく使わない調理器具が占領していたので、そこによく使う調理器具を置くようにしたり。母の要望通りの、使い勝手の良さを目指しました。

 

 

長年の習慣はそう簡単に変わらないのと実感

よく使う物ほど取りやすい所に置き、模様替えがいったん終了しました。作業スペースも広くなり、動線も改善し、母も「使い勝手が良くなった」と大変満足していたのですが、思わぬ弊害が。

 

というのも、年を取った母は、新しい環境になかなか慣れることができなかったのです。例えば、以前は背伸びしてようやく届く上の棚の隅にあった調味料一式をコンロのすぐ横に置いて目に付くようにしたのですが、使おうとするたびに元あった場所を探してから、「ない。何で? ああ、そういえば移動したんだっけ」と気付くようです。

 

また、流しの下にある棚の一番奥にしまわれていたよく使う鍋を手前に出したのに、わざわざ奥をのぞいてから「ああ、そういえば手前に出したんだっけ」と手前に戻って探すということも。こんな感じで、使いやすさと見つけやすさを重視して移動したはずが、どうしても以前の場所に行ってしまうのです。

 

もちろん、今までの習慣があるので、そういったことも起きやすいと思ったのですが、ここまでとは思いませんでした 。私自身は、調味料にしても鍋にしても、すぐ視界に入る場所にあるので、数回間違えただけで特に困ることはなく、使いやすいと喜んでいたのですが。年を取ると、何十年も続いて来た習慣を変えるのは至難の業なのだと痛感した出来事でした。

 

まとめ

せっかく使い勝手を考えておこなった模様替えでしたが、長年の習慣を上書きするのは想像以上に大変なことでした。結局、母と相談して元の位置に戻すことに。一見不便に見えても、本人にとっては「どこに何があるか考えずに動ける」ことこそが、一番の使いやすさだったのです。

 

良かれと思って進めた片付けが、かえって親のストレスになってしまうこともあります。実家の片付けは、単なる効率化だけでなく、本人の「体の記憶」や「心地よさ」を尊重しながら、ゆっくり進めていくのが正解なのかもしれません。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

著者:小沢 ゆう/40代女性。長野県在住。低体温&極度冷え症の脱出を目指して、温活に夢中。

イラスト/エェコ

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています

 

ベビーカレンダー記事制作の取り組み
  • \ この記事にいいね!しよう /
    シェアする

    • コメントがありません

  • 気になる記事をまとめ読み

    人気連載

    新着連載

    連載完結

    もっと見る

    注目記事を探す

    人気記事ランキング

    アクセスランキング
    コメントランキング

    お得な無料キャンペーン

    暮らしの新着記事

  • PICKUP