「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は、ダウン症に関するご質問です。
Q.成長の過程でダウン症になることがあるんですか?
先日生後7カ月になった娘がいます。最近実母が、顔つきや舌をよく出したりするところなどダウン症の特徴をあげて、娘のことをダウン症ではないか? とよく言ってきます。
検査をしたほうがいいと言うので、検査をしようとは思っています。妊娠中は、エコー検査で異常なしと言われていましたが、成長の過程でダウン症になることがあるんですか?
ダウン症の子どもさんは成長が遅いと聞きます。娘は寝返りも生後5カ月になる前にしましたが、寝返りから戻ることができずまだひとり座りもできません。やはりダウン症の可能性があるのでしょうか?
高塚あきこ助産師からの回答
実際にダウン症かどうかは染色体検査をしてみないと確定診断はできませんが、たしかにダウン症の場合には、顔貌など、いくつかの特徴的な所見があり、指摘されることも多いです。
ダウン症は染色体異常によるものですので、成長過程でダウン症になるということはありませんよ。成長のスピードは個人差が大きいので、そこだけでは一概に判断はできませんが、今まで健診等で指摘されたことがなければあまりご心配がないのではないかと思います。ですが、もし、ご心配な場合には、健診や予防接種などの際に小児科でご相談なさってみると安心できるかもしれません。
※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー
※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください
ダウン症って?
ダウン症は、本来2本ある21番目の染色体が3本ある染色体異常で、21トリソミーともいいます。この染色体異常よって、ダウン症の赤ちゃんは特有の顔つきをしており、先天性の心疾患や消化管の異常をともなうことがあります。また、筋緊張が低下による寝返りなどの発達の遅れや精神遅滞も認められます。
ダウン症の場合、成長はゆっくりではありますが、やさしく温和な性格であることが多いといわれています。近年では医療・療育・教育・福祉が進み、ほとんどの人が普通に学校生活や社会生活を送っており、平均寿命は60歳前後とされています。
ダウン症の赤ちゃんが生まれる頻度は約1,000人に1人といわれていますが、近年の日本では晩婚化にともなう高齢出産が増加している影響などから約600人に1人との報告もあるようです。
どうやってダウン症だとわかる?
ダウン症の確定診断は、染色体検査によっておこなわれます。生まれた赤ちゃんの血液を検査するだけでなく、妊娠中に羊水を検査することでも診断できます。
妊娠中の羊水検査は出生前診断のための検査のひとつですが、羊水検査の前にママの血液を調べ、ダウン症を含む特定の染色体異常の確率を調べる母体血清マーカーテストやNIPT(母体血胎児染色体検査)の結果を受けておこなわれることが多いです。
※参考:ニュース(医療)「ダウン症とは?検査方法や特徴を助産師が解説!【世界ダウン症の日】」【著者:助産師 REIKO】
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