運動会の「お願い」に抱いた違和感
ある日、嫁のA子から軽い調子で頼まれました。
「来週の運動会、お義母さんが行ってきてくれませんか?」
「お弁当もお願いしたいです。あ、下の子のお迎えも♪」
私は思わず、「あなたたちは行かないの?」と聞き返しました。するとA子は、「夫は出張ですし、私は顔を知られているので学校行事には行かないことにしているんです」と、あっさり。どうやら仕事の都合上、家庭のことを公にしていないようでした。
「いずれはきちんと伝えたほうがいいのでは?」とやんわり言いましたが、「今は難しいんです」と話を打ち切られてしまいました。
子どもたちの気持ちを思うと胸が痛みましたが、結局私は引き受けることに。あのときの小さな違和感が、後に大きな問題につながるとは思いもしませんでした。
夜に届いた孫からのメッセージ
それから約1年後のことです。ある晩、上の孫・B美から立て続けにメッセージが届きました。
「おばあちゃん、1000円貸して」
「レストランに行きたい」
「弟がおなかすいてる」
胸がざわつきました。すぐに電話をかけると、嫁は不在。子どもたちに「すぐに戻るから」と言って出かけている様子でした。
「今から迎えに行くからね」と急いで駆けつけ、近くのファミリーレストランへ連れて行きました。食事を前に、6歳の弟がうれしそうにスプーンを握る姿を見て、胸が締めつけられ、「僕、レストラン初めてなんだよ」というひと言に、言葉を失いました。
翌日、A子に状況を伝えましたが、「簡単に食べられるものは置いていたのに……お姉ちゃんもいるし大丈夫だと思ったけど、足りなかったのかしら」と言われ、私は思わず声を強めてしまいました。
「子どもたちはまだ小さいのよ。寂しさや不安は、お金では埋まらないわ」。感情的になり過ぎないよう努めながらも、私は息子にも「今のままでは、子どもたちが心配。あなたがどうするか、真剣に考えて」と状況を伝えました。
それは責めるためではなく、父親として向き合ってほしいという願いからでした。
家族としての再出発
その後、息子は仕事の調整をし、家庭の状況を見直す決断をしました。夫婦で何度も話し合いを重ねた結果、最終的には別々の道を選ぶことに。子どもたちの生活環境を最優先に考え、息子が日常的な養育を担う形に落ち着きました。私もできる範囲で支えています。
それぞれの事情はあったのでしょう。しかし、子どもたちの安心できる日常を守ることが、何より大切だと改めて感じました。今、孫たちは穏やかな毎日を取り戻しつつあります。学校の話を笑顔でしてくれる姿に、ほっと胸をなで下ろす日々です。
完璧な親などいません。けれど、子どもを「いないもの」にする選択だけは違う——そう、私ははっきり思いました。祖母としてできることは限られています。それでも、目の前の小さな命を守れたことだけは、誇りに思っています。
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仕事や立場を守ることも大切ですが、何より優先すべきは子どもの安心と安全です。大人の事情に振り回されることなく、子どもたちが穏やかな日常を取り戻せたことは何よりの救いです。家族だからこそ、時には向き合う勇気が必要なのかもしれません。
▼児童相談所全国共通ダイヤル
育児や子育てに悩んだときなどの相談窓口です。全国共通ダイヤル「189」に電話をかけると、発信した電話の市内局番等から当該地域を特定し、管轄する児童相談所に電話が転送されます。子どもが虐待されているかもと思ったとき、自分の子育てがつらくて子どもにあたってしまうときなどに、専門家に相談することができます。
電話番号:189(いちはやく)
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています
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