「彼と新しい家庭を築くから」妻が双子を捨てた日
数年前、私の会社は業績不振でどん底の状態にあり、資金繰りに頭を悩ませる日々が続いていました。そんなとき、元妻はあろうことか、私の会社の取引先だった「横柄な社長」と浮気をしていたのです。
会社が傾き、心身ともにボロボロだった私。元妻はそんな私を嘲笑い、「彼と新しい家庭を築くから」と言い残し、幼い双子を置いて浮気相手であるその社長のもとへ去っていきました。
あまりの仕打ちに絶望しましたが、「残された子どもたちだけは絶対に守らなければ」という一心で、私は必死に働き続けました。
数年後の再会―成功した私の前に現れたのは…
がむしゃらに働いた末、思い切って立ち上げた新規事業がヒット。会社は見事にV字回復を果たし、かつてないほどの成功を収めることができました。
双子も、私や両親、親戚の愛情を受けて、素直で賢い子どもへと成長。経済的な不安もなくなり、長期休みには3人で旅行に出かけるなど、穏やかで幸せな日々を送っていました。
そんなある日、私たちの前に突然、見覚えのある女性の姿が現れました。なんと、あの元妻だったのです。
風の噂で、元妻の再婚相手であるあの横柄な社長の会社が急激に傾き、生活が苦しくなっているとは聞いていました。どうやら私の成功を知り、金の無心をするためにすり寄ってきたようでした。
「ママが戻ってきてあげたわよ!」
元妻は、かつての自分の非道な振る舞いなどなかったかのように、満面の笑みで双子に駆け寄り、抱きつこうとしました。感動の再会を演出し、あわよくばこの家に入り込もうという魂胆が見え見えでした。
突然現れた元妻―そのとき双子が放った一言とは
しかし、双子の反応は元妻の甘い予想を大きく裏切るものでした。氷のように冷たい視線を元妻に向け、さっと一歩後ろに下がると、こう言ったのです。
「え?」
「僕たちを捨てたんだよね。僕たちはパパがいればいい」
「ママと住むのはいやだけど、どうしてもって言うなら会ってあげてもいいよ」
幼いながらも、自分たちを捨てて出ていった母親がどういう人間なのかを、子どもたちはしっかりと理解していました。そして、今の自分たちには「大好きなパパ」がいれば十分だということを、はっきりと突きつけたのです。
子どもたちからの容赦ない言葉に、元妻は言葉を失い、顔色を変えました。私はすかさず元妻の前に立ちふさがり、冷たく告げました。「子どもたちに会うのは構わないが、これからは事前に連絡してくれ。勝手に来られても迷惑だ」
元妻は逃げるようにその場を立ち去っていきました。結局、子どもたちよりもお金がほしかっただけなのか、その後、元妻からの連絡は一切ありません。あの再婚相手とどうなったのかも、知る由はありません。
これからも、私を信じて笑顔を見せてくれるこの子たちを、全力で守り抜いていこうと心に誓っています。
◇ ◇ ◇
一度壊れてしまった家族の形は、簡単には元に戻りませんよね。大切なのは血のつながりだけではなく、これまでどれだけの時間と愛情を注いできたかという積み重ねなのかもしれません。これからも、子どもたちと温かな日々を歩んでいってほしいですね。
【取材時期:2026年2月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。